空から降る一億の愛、その誘惑をことわって

イミシンめなタイトルになってはいますが
メンバーのとある印象的な発言のモジリに過ぎないので、
リラックスしてお読みいただける再現実況系エントリとなっておりまする。
たまたま、小さいが大きい一歩となる朗報 —
BayFMのラジオ番組『OL兼任アイドル 新内眞衣のまいちゅんカフェ』が4/1(水)よりスタート
との朗報も入ってきましたので、
まいちゅん(新内眞衣)応援の意味も兼ねて
エントリ90で予告していた2014/11/23放送の『乃木坂46の「の」』第86回:
あしゅ(齋藤飛鳥)MCのきいちゃん(北野日奈子)&まいちゅんゲスト回について
いまさらながらたっぷりとご紹介しておくのです。



初っ端、あしゅの「きんちゃんというニックネームがすっかり浸透した」とのジャブを受け
「きんちゃんじゃないです」「ちがう〜」「きんちゃんだと完全に金太郎」と抗弁するきいちゃん。
ところが「最初のころ喜んでなかった?」とまいちゅんに訊かれ「喜んでないよ〜」と言うや、
「うそ?ヤなの、『きんちゃん』?」とあしゅに改めて訊かれると
「金太郎はヤだ」ともっともなお答え。
「あっしゅん」「きんちゃん」は公式でないゆえにより強い、2者間の個人的な愛称なので
一瞬あしゅは "「きんちゃん」って実は聞こえ悪かったかな?" と気にして
一方きいちゃんは "いや、「きんちゃん」は嫌じゃない、嬉しいんだよ" と気遣ってるのですね。
「まわりのことをよく見ているし、いろんなことに気を遣って生きてる ※1」という
あしゅによるきいちゃん像まで思いがけずも窺われた好シークエンスでした。



続いて。
あしゅ「誰が来てもこういうこと言わないけど
    個人的にまいちゅんときいちゃんは あの 好きなメンバーだから —」
きいちゃん「んんw?嫌いなメンバー?ww?」
まいちゅん「いるの〜?なに〜?なに〜?w」
あしゅ「ちゃちゃちゃちゃう!w待って待って ちがう 今のは 今のは語弊があっ(た)」
気心の知れた、リラックスした悪ふざけが目一杯通じる者同士のお戯れが全開で
開始3分のイントロで既に神回を十分予感させる好わちゃわちゃ。



コーナー「乃木坂3分の1」ではタイトル・コールをきいちゃんが。
番組冒頭の「のぎー」&名乗りでも、他コーナー、CM明け挨拶でもそうなのですが
きいちゃんの、れかたん(桜井玲香)にも通じる
唇をちゃんと閉じないままで常にふにゃふにゃ笑いながらのような発声というのは
何も面白おかしいことを言ってなくてもなぜかしら愉快で笑いがこみあげてくるような
変でかわいい発声なのですよね。
この放送では、そういうきいちゃんのナレーションがある度に
あしゅ及び/もしくはまいちゅんがククク、ンフフとこらえた笑いを洩らしていて
テレビではそれほど目立たない、ラジオで特有のきいちゃんの武器と感じられました。
トーク本編では2つめの「飲み物や食べ物で舞台衣装を汚してしまったことがある人」で
まいちゅんがよく口が開いている、口開けて寝てる、ので「注意して」を捉えて
「チューして」と聞こえたと盛り上がるいつものあしゅ節はしゃぎが素敵でした。



乃木坂レパートリー1曲お届けは「気づいたら片想い」。
きいちゃんの選曲理由説明は
「えっとー もう寒いので 外は 寒いので 寒さといっしょに いっしょに 切なくなろうと思って」
まいちゅん「寒さ4回!」あしゅ「バカ!」
愛されまあや(和田まあや)とも並び称されるきいちゃんのアホの武威が軽く火を吹きました。



「新内眞衣へのガチ・アンケート」で
「自分と真逆だと思うメンバー」として北野日奈子と答えるまいちゅん。
その理由として「こんなにずば抜けて明るくてアホな子はなかなかいないですよ」と。
あしゅ「ま アホですもんね 北野さんは」
まいちゅん「や そのアホらしさがね かわいらしいですからね」
あしゅ「最後に持ち上げたw さすがOL」
まいちゅん「なぁに言ってんのw」
1998/08/10生まれ当時16才のあしゅと1992/01/22生まれ当時22才のまいちゅんが
高校1年生 - 四大卒の社会人1年生の年齢・経験上の垣根を越えて
非常にコアでディープな心の部分での繋がりと信愛を感じ合っているのが
メタでブラックな丁々発止の内にポップに強烈に伝わってくるプログレッシヴなやりとりです。
1、4、7枚めシングル選抜の「推され」からのアンダー期間を重ねたあしゅ、
2014年4月から「OL兼任アイドル」を余儀なくされたまいちゅん。
けっして順風満帆・未来は薔薇色なアイドル生活を送ってきたわけではない2人だからこそ、
なおかつシャープでクールな冴えた知性とシャレっけを持ち合わせる2人だからこそ分かち合える
余人には与り知れない、熱くそれでいてベタベタしない、心のインタープレイの粋が
そこには感じられるのです。



普通のお便りコーナーでは
「欲や誘惑をことわって全力で打ちこんだ経験はありますか?」との質問と
大学受験に向けてのエールをくださいというリクエスト。
まいちゅん&あしゅ主導でアンダー・ライヴへ向けての「全力っぷり」が
たっぷりじっくりと語られます。
2014/12/12のセカンド・シーズン・ファイナルの8000人キャパの有明コロシアムに関して
座席の勾配が急なため「推しジャン(プ)」とかした場合が心配、というあしゅに
「空から降る一億のファン」と古のドラマをモジって不謹慎なギャグを飛ばすまいちゅん!
ボクは乃木坂ちゃんのそういう部分こそが大好きなのでこのくだりは神シークエンスでした。
ひとしきり2人での語りが終わると
「なんか言いかけた、さっき?」としばらく黙っていたきいちゃんに振る達人MCあしゅ。  
受けてのきいちゃん、大量の未経験の曲の動線フリ入れに関して
「日奈子のせいでさぁ 何時間もリハが押してくわけじゃん?
 もうなんかそれが申し訳なくて申し訳なくて 人一倍帰りたい人だから日奈子 わかるのさぁ」と 
いつになく饒舌かつ早口で語るところに、根は真面目で、「愛され」なだけではない
普段は見えてきづらい魅力の一部もよく表れています。



さらにアンダー・ライヴの話が進むと
再びまいちゅん&あしゅの微妙にイミシンめな回想トークが炸裂。
(振付師:南流石氏の)流石組の名がまいちゅんから出るとあしゅが喰いつき —
まいちゅん「ここはこうです!こうです!ってやられてずっと 流石組だったからね 特に」
あしゅ「あ!流石組のお姉様がた」
まいちゅん「『手先はきれいに 角度を揃えて!』みたいな —」
あしゅ「すごいよね なんかすごい さぁ 変なポーズのとこで止めてさぁ
    『ちょっとみんな動かないで!』つってさぁ 1ミリ1ミリさぁ
    手の角度とか —てくれるんだよね」
まいちゅん「そうそうそうそうそう!『ここはもっとこう!』みたいな」
もちろん2人とも逆恨み的に愚痴を言ってるわけではないんですが
そのツラく厳しかった想い出を半ば笑い飛ばすようにノリノリで再現するトークが
含み笑いとイタズラっぽさと芝居っけたっぷりで、
ああ、こういうところでもあしゅとまいちゅん気が合うんだな、と感じさせて最高です。
被せてきいちゃんが言葉を選び選びしつつ
"ばらんばらんの個性の2期生が1ヶ月一体となって頑張って、初めて「2期生っていいな」となった"
と、微妙で複雑だったらしき2期生間の過去を精一杯語ろうとしてたのも印象深いくだりでした。



その後、きいちゃんが応援団風に突然の大声でエールを、
受けてまいちゅんが「ラジオで聴いてる人ほんとに気をつけないと(正しくは車で)」、など
おバカなわちゃわちゃツッコミ合いはしゃぎ合いを経て締めのトーク。
「ウチらに対するアタリめっちゃ強かったじゃん あすか」と切り出すまいちゅんは、逆襲よろしく
ふつおたでのあしゅの読み間違い「欲や誘惑をことわって」を正しくは「断って=たって」と指摘。
「バカばれてるバカばれてる」とウィスパーでからかいます。
また、きいちゃんは謎の芦田愛菜ちゃん口調(?)の
「仲いいとぉ 日奈子はぁ 思っていたのにぃ 呼ばれないからぁ」に続けて
「(乃木のの出演の連絡が)いつ来るかなぁって すごい まいくかって まひゃはあ(噛み)」
「喋るとラジオになら(詰まり)」と
「待ち構えて」「ならない」をあり得ないレヴェルで噛み倒します。
さらには
『のぎ天』やアンダー・ライヴや全国握手会ペアリングなどで自然と仲良くなっちゃったと語る
あしゅ&まいちゅんに対して
突然芝居がかった詰問口調のきいちゃん「ダメだよ 何言ってんの まいちゅん?日奈子のあっしゅん...」
からの「かわうぃー」「まいちゅーん」等々と、カオス&ナンセンスの嵐。
エンドの定型告知アナウンスも、きいちゃん口調が感染ってまいちゅんまで噛み吹きを我慢しつつ、と
最後の最後の1分1秒までかわいさ楽しさバカバカしさの笑いどころ満載、でした。
たまたまバックに流れていた「走れ!Bicycle」、ボクはこの時ほど楽しく聴いたことはありません。



すっかり長い長〜い再現エントリになっちゃいましたが
これでもまだ端折りに端折っての部分的聞き書きなのですよ。
乃木坂メンバーのラジオ番組というと、まだまだ関東ローカルでゴニョゴニョ...だったりするものの
そのゴニョゴニョもことわらず、推しメンでないからとことわらず
ぜひぜひ万難を排してとオススメすると同時に
まいちゅん&BayFMさんには、あしゅきいちゃんゲスト回もよろしくとお願いしたいところです。






※1
『EX大衆』2014年10月号「乃木坂46ゆるふわ相関図」より
「きんちゃんはバカっぽく見えて......バカなんですよ(笑)。だけど、まわりのことをよく見ているし、いろんなことに気を遣って生きてるなって。」








  

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