天然の皮をかぶった技巧派 — さゆりんの計り知れないお笑い戦術
いわゆる「騒動」もいまや、
『週刊文春』なぞという元々3流のオヤジ雑誌を喜んで読む心のオヤジたち —
10代から90代のすべての「オヤジ」たち以外にはどうでもいいこととなりましたね、ご愁傷さま。
そういったオヤジである場合、このブログを読んでも得るところなんて何もないので
さっさとお帰りくださるよう厚くお願いおん申し奉りさぶらひますよ?
さて。
これは鋭い観察眼を持つ乃木坂ファンなら周知の事実なのですが、
さゆりん(松村沙友理)の定番ネタセリフ「心は13才なのぉ」は
実は実年齢マイナス8才で設定されているフシがあります。
必ずしも厳密に使い分けられているとも言えませんが
20才の時には「心は12才」、21才になってからは「心は13才」と変えてきているのです。 ※1
"身体と精神が8才差"という設定は、浅学なボクにはドンピシャな例が浮かびませんが
さゆりんも愛するアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』の
森沢優10才と16/17才のクリィミーマミの対比が思い浮かびます。
去る2014年8月27日のさゆりん22才の誕生日以降の「心は14才」への設定更新は、
たとえば14/09/13発売の『EX大衆』内「nogimate」第17回での
「14歳の(渡辺)みり愛に『同じ年齢だよね〜』と言ってましたよね」
との寺田蘭世発言からも窺えます。
そんなフィクショナルなどっちでもいいはずのシャレ言説にも実は
さゆりんの不思議かわゆい浮世離れキャラクターの奥にほの見える
真の人格への手がかりが隠れている気がします。
ふわふわぽわーんと地面から5cm上空を歩いているように見えるさゆりんですが、
その繰り出す「ネタ」には常になにがしかの技巧性が含まれているのが感じられるのです。
その技巧性の代表例/真骨頂として、ボクは
ニコニコ生放送『生のアイドルが好き』における「さゆりんごのおさわり占い」を挙げます。
過去エントリで何度か採りあげたこのコーナーの
アナーキックでフリーキーでエロティックでなおかつポップな面白おかしさの由来は、
さゆりんがどういうつもりでそれをやっているのか、
さゆりんはそれをガチで楽しんでいるのか、それとも人々を —
観る人のみならず "犠牲者" のゲストのアイドルさんをも笑わせるためにシャレでやっているのか、が
全て混沌の煙に巻かれ、虚実の皮膜の間を軽やかに舞うフィクショナルなおふざけの内に紛らわされ
よってもってとにかくスリリングかつ爆笑できる一幕劇として
強引に成り立たせられてしまう力技にこそあります。
「おまわりさんこの人です」「通報しますた」と「リスナー」がノってコメントするのも併せ、
ホスト・ゲスト・リスナーの3者が協力し合って作り上げるアドリブ劇を
天然の皮を被った知的な技巧派コンダクター:さゆりんが導いているのでは?というのが
この危険にして「事故」誘発型のぶっ飛びジョークのプログレッシヴな正体だと思われるのです。
それを逆説的に裏付けるかのように
第11回のゲスト:さんみゅ〜の木下綾菜ちゃん、第13回のpaletの木元みずきちゃんの占い時、
目をつぶって堪えるも腕の匂いを嗅がれてガチでビビったり(木下)
ガチ気味に「あぁ」と一歩後ろに退いてしまったり(木元)するゲストのアイドルさんには
さゆりんは「深追い」をすることなくあっさりおさわりを止め、
ちょっと投げやり気味にテキトーな占いを授けてイエ〜イ、パチパチパチと素早く締めたのでした。
そこにあるのは
百合なのか疑似ネタ百合なのか分からないしどっちでもいい、
どっちか分からないゆえに益々面白くスリリング、という
天才的構成作家も敵わない複雑で重層的でタブー・ブレイキングな笑い空間を軽々と創り出す、
ゆうこりんこと小倉優子さんをリスペクトすると言うさゆりんならではの
超一級アイドル・フィクション・マジックでしょう。 ※2
「先生はね 笑ってる人が好きなんですよ。
だから なんか みんなが笑ってくれたらいいなと思ってアイドルになりました イエ〜イ!」
地獄先生ななみんでその名も高き第89回『乃木坂って、どこ?』の「こども相談室」で
さゆりんはフィクションに写りこむリアルでそのモチヴェーションの在り処を開陳していました。
コリン星のプリンセスと同様、
歌もダンスも素人である「アイドル」が天下にキャストできる「善きもの」として
さゆりんの持てるもののうち最高のもののひとつが笑いだったわけです。
虚と実の皮膜の間を軽やかに舞うさゆりんの笑いのコンセプトは
本来的には「志村けん的笑い」とは対極にある高度な笑いなのですが、
それがちっちゃいこどもにさえ即時に伝わる楽しく微笑ましいポップなものでもあるところに
松村沙友理、および乃木坂46のプログレッシヴなアイドルネスの証左があるとも言えるでしょう。
元々哀れでさもしいエンタテインメントまがいを欲しているだけの人々は
元々乃木坂46でなくとも、他の何物であってもよかった、そういう人々なのではないでしょうか。
もちろん、今これを読んでいるあなたにも問われていることですよ?
今回のエントリは実は、もう2ヶ月以上も前から書きかけになっていたものです。
2014年 8/25の第17回、9/24の第18回の『生ドル』を観て以降、ボクの中には
「もしかしてさゆりんには『おさわり占い』が負担になってきているのでは?」
という懸念がありました。
同時に、せっかくのさゆりんの一級ジョーク性をネタバレ的無粋で邪魔したくないという配慮から
このエントリ案にどう決着をつけてリリースしようかと迷っているという部分もありました。
グズグズしてる内に思いがけぬ騒動の時期が始まってしまい、
それなら、と無粋を承知でさゆりんのリアルに迫るエントリを物すことを決意したのです。
今回の「騒動」をボクは通例どおり
「それが一体どうしたの?何か変わることがあるかね?アホらしい」と捨て置きますが、
同時に、たとえば松村沙友理という比類なきアイドルの真価がまだまだ受容されていないがゆえに
今回のような、またまたいつもの退屈極まる騒動を乃木坂46が味わわされるのを癪に思います。
アンチのみなさんの多くが実は「ファン」の「可愛さ余って憎さ百倍」から生まれているのを鑑み、
ボクは今回、および次回、もしかしたら次々回も費やして、さゆりん論をたっぷりと展開します。
まずは緒戦でさゆりんのフィクショナル・アイドルネス・ヴィジョナリーっぷりに触れたところで
次回の別アプローチに乞うご期待、です。
でも、悪魔でも "もしかしたら"と"かも"の次回予告だからね〜 これ重要だよ〜
※1
一例として『乃木坂って、どこ?』第90回「6thシングル ヒット祈願 代表者選抜 総選挙」より
生駒「ハタチでしょぉ?大人でしょぉ?」
松村「ハタチだけどぉ... でもね、心は12才なの」
※2
第144回『どこ』、「私の尊敬する人グランプリ!!」より
プライバシー ポリシー
『週刊文春』なぞという元々3流のオヤジ雑誌を喜んで読む心のオヤジたち —
10代から90代のすべての「オヤジ」たち以外にはどうでもいいこととなりましたね、ご愁傷さま。
そういったオヤジである場合、このブログを読んでも得るところなんて何もないので
さっさとお帰りくださるよう厚くお願いおん申し奉りさぶらひますよ?
さて。
これは鋭い観察眼を持つ乃木坂ファンなら周知の事実なのですが、
さゆりん(松村沙友理)の定番ネタセリフ「心は13才なのぉ」は
実は実年齢マイナス8才で設定されているフシがあります。
必ずしも厳密に使い分けられているとも言えませんが
20才の時には「心は12才」、21才になってからは「心は13才」と変えてきているのです。 ※1
"身体と精神が8才差"という設定は、浅学なボクにはドンピシャな例が浮かびませんが
さゆりんも愛するアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』の
森沢優10才と16/17才のクリィミーマミの対比が思い浮かびます。
去る2014年8月27日のさゆりん22才の誕生日以降の「心は14才」への設定更新は、
たとえば14/09/13発売の『EX大衆』内「nogimate」第17回での
「14歳の(渡辺)みり愛に『同じ年齢だよね〜』と言ってましたよね」
との寺田蘭世発言からも窺えます。
そんなフィクショナルなどっちでもいいはずのシャレ言説にも実は
さゆりんの不思議かわゆい浮世離れキャラクターの奥にほの見える
真の人格への手がかりが隠れている気がします。
ふわふわぽわーんと地面から5cm上空を歩いているように見えるさゆりんですが、
その繰り出す「ネタ」には常になにがしかの技巧性が含まれているのが感じられるのです。
その技巧性の代表例/真骨頂として、ボクは
ニコニコ生放送『生のアイドルが好き』における「さゆりんごのおさわり占い」を挙げます。
過去エントリで何度か採りあげたこのコーナーの
アナーキックでフリーキーでエロティックでなおかつポップな面白おかしさの由来は、
さゆりんがどういうつもりでそれをやっているのか、
さゆりんはそれをガチで楽しんでいるのか、それとも人々を —
観る人のみならず "犠牲者" のゲストのアイドルさんをも笑わせるためにシャレでやっているのか、が
全て混沌の煙に巻かれ、虚実の皮膜の間を軽やかに舞うフィクショナルなおふざけの内に紛らわされ
よってもってとにかくスリリングかつ爆笑できる一幕劇として
強引に成り立たせられてしまう力技にこそあります。
「おまわりさんこの人です」「通報しますた」と「リスナー」がノってコメントするのも併せ、
ホスト・ゲスト・リスナーの3者が協力し合って作り上げるアドリブ劇を
天然の皮を被った知的な技巧派コンダクター:さゆりんが導いているのでは?というのが
この危険にして「事故」誘発型のぶっ飛びジョークのプログレッシヴな正体だと思われるのです。
それを逆説的に裏付けるかのように
第11回のゲスト:さんみゅ〜の木下綾菜ちゃん、第13回のpaletの木元みずきちゃんの占い時、
目をつぶって堪えるも腕の匂いを嗅がれてガチでビビったり(木下)
ガチ気味に「あぁ」と一歩後ろに退いてしまったり(木元)するゲストのアイドルさんには
さゆりんは「深追い」をすることなくあっさりおさわりを止め、
ちょっと投げやり気味にテキトーな占いを授けてイエ〜イ、パチパチパチと素早く締めたのでした。
そこにあるのは
百合なのか疑似ネタ百合なのか分からないしどっちでもいい、
どっちか分からないゆえに益々面白くスリリング、という
天才的構成作家も敵わない複雑で重層的でタブー・ブレイキングな笑い空間を軽々と創り出す、
ゆうこりんこと小倉優子さんをリスペクトすると言うさゆりんならではの
超一級アイドル・フィクション・マジックでしょう。 ※2
「先生はね 笑ってる人が好きなんですよ。
だから なんか みんなが笑ってくれたらいいなと思ってアイドルになりました イエ〜イ!」
地獄先生ななみんでその名も高き第89回『乃木坂って、どこ?』の「こども相談室」で
さゆりんはフィクションに写りこむリアルでそのモチヴェーションの在り処を開陳していました。
コリン星のプリンセスと同様、
歌もダンスも素人である「アイドル」が天下にキャストできる「善きもの」として
さゆりんの持てるもののうち最高のもののひとつが笑いだったわけです。
虚と実の皮膜の間を軽やかに舞うさゆりんの笑いのコンセプトは
本来的には「志村けん的笑い」とは対極にある高度な笑いなのですが、
それがちっちゃいこどもにさえ即時に伝わる楽しく微笑ましいポップなものでもあるところに
松村沙友理、および乃木坂46のプログレッシヴなアイドルネスの証左があるとも言えるでしょう。
元々哀れでさもしいエンタテインメントまがいを欲しているだけの人々は
元々乃木坂46でなくとも、他の何物であってもよかった、そういう人々なのではないでしょうか。
もちろん、今これを読んでいるあなたにも問われていることですよ?
今回のエントリは実は、もう2ヶ月以上も前から書きかけになっていたものです。
2014年 8/25の第17回、9/24の第18回の『生ドル』を観て以降、ボクの中には
「もしかしてさゆりんには『おさわり占い』が負担になってきているのでは?」
という懸念がありました。
同時に、せっかくのさゆりんの一級ジョーク性をネタバレ的無粋で邪魔したくないという配慮から
このエントリ案にどう決着をつけてリリースしようかと迷っているという部分もありました。
グズグズしてる内に思いがけぬ騒動の時期が始まってしまい、
それなら、と無粋を承知でさゆりんのリアルに迫るエントリを物すことを決意したのです。
今回の「騒動」をボクは通例どおり
「それが一体どうしたの?何か変わることがあるかね?アホらしい」と捨て置きますが、
同時に、たとえば松村沙友理という比類なきアイドルの真価がまだまだ受容されていないがゆえに
今回のような、またまたいつもの退屈極まる騒動を乃木坂46が味わわされるのを癪に思います。
アンチのみなさんの多くが実は「ファン」の「可愛さ余って憎さ百倍」から生まれているのを鑑み、
ボクは今回、および次回、もしかしたら次々回も費やして、さゆりん論をたっぷりと展開します。
まずは緒戦でさゆりんのフィクショナル・アイドルネス・ヴィジョナリーっぷりに触れたところで
次回の別アプローチに乞うご期待、です。
でも、悪魔でも "もしかしたら"と"かも"の次回予告だからね〜 これ重要だよ〜
※1
一例として『乃木坂って、どこ?』第90回「6thシングル ヒット祈願 代表者選抜 総選挙」より
生駒「ハタチでしょぉ?大人でしょぉ?」
松村「ハタチだけどぉ... でもね、心は12才なの」
※2
第144回『どこ』、「私の尊敬する人グランプリ!!」より
