コトコ・コトコ・コトコ!汝、奇襲に遭遇せしや?

この関羽が何かを考え何かを始めねばならん
やっと天下がこの人の底知れぬ器に気づき始めたところだ  (関羽)
—『蒼天航路』その百三 より


まだ今回もいきますよ〜?琴子でこフラ〜ッシュ!ポジティブポジティブ〜!



乃木坂46の2期生、それも「研究生」と来た日には
そりゃあもう「出番」が少なかったわけですよ。
カネを払ってA、B、Cとハードルを超えての各種ライヴ・パフォーマンスの場なら
そりゃ「観れる」「会える」「話せる」かもしれませんが、
そんなことをやる/やれる/やる気があるのは
既に乃木坂ファンになってる人、さらには既に乃木ヲタになってる人だけですからね。
CD売上枚数から逆算すれば実数15万人からせいぜいでも20万人しかいない、
そんな狭い層だけをあと1年も3年も5年も相手にし続けてどうします?
乃木坂ちゃんたち自身の「拡がり」への希求は
もうそういうところに意識を向けるまでに至っていることと思います。



あらあら?いきなりの怒りの閑話は休題しまして!
TV/ウェブのちがいはあれど、「動画、ヴァラエティ、看板、無料」でこそ
乃木坂46の「入り口」誘引力は高い、ってことを言いたいんでした。
それにつけても琴子、琴子、琴子!琴子こと佐々木琴子ちゃんですよ!
14/08/08、08/15にアップされた公式サイト配信番組『乃木坂って、ここ!』
「2期生で『乃木ここ』やっちゃいました! 前篇」
「2期生で『乃木ここ』やっちゃいました! 後篇」 では
今は亡き『乃木けん』第2回以来の琴子イズム、琴子ワールドが全開でした。
誰でも — つまりは「ちょっと覗いてみてあげてもいいかな」くらいの薄めの関心を持つのみの
500万人から2000万人にだってタダで苦もなく観れる乃木坂プロダクトで
ようやくのひっさびさに研究生がフィーチャーされたわけですよ。
なんならファンが未ファンの友人・知人に向けて、「これ観てみて、面白いから!」と
何の気兼ねも労力もなく「オススメ」できるものですしね。
このブログではいつものとおり、お察しのとおり、ひいきの引き倒しを承知の上で
琴子のおもろかわいさをご紹介しておきましょう。
(ちなみに、動画 | 乃木坂46公式サイト でのほうが大画面で観れます)



よみうりランドでアトラクションに乗ってのリアクション、ってことで
当時は研究生で最年長のかりん(伊藤かりん)の見事なMCで導かれるこの前後篇。
最初のアトラクション:お化け屋敷の「無黒(むくろ)屋」、
当初からの挑戦者2人:京ちゃん/米徳ちゃん(米徳京花)とれなち(山崎怜奈)に続いて
急遽もう1押しの決定打を求めてか、残り7人のじゃんけんで1人犠牲者を決めるのですが —
さすがは「持ってる」琴子、2巡め4人のじゃんけんで1発で生け贄決定です。
ところが転んでもタダでは起きない琴子、すっとんきょうな主張を繰り広げます。
琴子「いやいやいやいやいや、負けた人が入るなんて言ってないですよね」
かりん「あとでちょっと確認してもらおっか、そしたら? 言ってるから」
琴子「言ってないと思う」「聞いてなかった」
実は生まれて初めてお化け屋敷を経験するという琴子。
往生際の悪さをみんなから笑われイジられ抱きつかれ励まされ宥めすかされるという、
通常の「お約束」では期待すべくもないぶっ飛びっぷりをイントロから見せつけます。

いよいよ入り口で送り出される琴子。
がんばって、いってらっしゃーいと見送るみんなに手を振りつつ
とりあえずの笑顔で後ろを振り返ったまま扉に向かい、扉を開け、扉を閉めるまで
その美人女優然とした笑顔だけがチェシャ猫のように最後まで残り続け暗闇に消えていく —
何がどうとも言えなくもなぜかしら可笑しい、そんな笑いがみんなから沸き起こります。

いざ屋敷内に入った琴子は終始
生駒ちゃん(生駒里奈)を想わせるふにゃふにゃ幼児泣きベース。
ながら、予想外の笑いと微笑ましさを図らずも連発します。
突然随所で追ってくる脅かし役の幽霊エキストラに「誰ですか?」と尋ねる破天荒。
途中ゲットした歯磨きチューブをラストの大ネズミの口に入れてあげるという
京ちゃんもれなちもできなかったミッションを
冷静にネズミの口の中を観察した上で奇麗に横向きにセットしてクリア。
ぽわわ〜んとした音楽とお礼の録音音声で穴蔵に引き下がっていくネズミに
「かわいい」と笑顔になり、
のも束の間、「ありがと〜」と凄む最後の脅かし役に追われて「やだやだやだ」と走り出る...
一人数役・八面六臂の不思議おもしろ少女っぷりが全開です。
入ってないのでネズミ事情を知らないかりんの事後インタヴューでは
「かわいかった」の感想にクエスチョン・マークの嵐で
「企画つぶし、みたいな?」と言われる始末。
あらゆるかわいさとファニーさと不条理ナンセンスが絶妙にミックスされた
愛され琴子パワーが遺憾なく発揮されていました。



立ち乗りコースター「MOMOnGA」でも幼児泣きでやだやだ怖い高いを連呼する琴子。
帰ってきてじゅんな(伊藤純奈)に宥められる間も
涙をこぼしつつ「高かった」と言うばかり。
ところが、集合してかりんのインタヴューを受ける段になると
「あの360度の(ループの部分)」
「遠心力あると思ったら全然なくて 思ったほど(それで落ちそうで怖かった云々)」と
リケジョ的な感覚から冷静にその怖さを分析・回想してるのでした。
これぞ琴子!それでこそ琴子!
ハードとソフト、オコチャマとオトナ、ファニーとしっかり、フツーと特別...
複雑な、時に矛盾する人間的な面白みの素が幾重にも交錯し観る者を惹きこむ。
乃木坂1期生が『乃木坂って、どこ?』で見せてきた多彩な乃木坂流、乃木坂色が
2期生/研究生にもしっかり端っから内在していることを証明する好例でしょう。



「後篇」の冒頭はかき氷をいただきつつみんなでひと休憩&トーク。
「1年経ってわたしここ成長したなぁ、とか」とのかりんのトーク・テーマ振りに
琴子は先陣切って挙手します。
「お!琴子ちゃんが手を挙げるようになった。そこがまず成長」と愛あるイジりに
手のひらを合わせて拝みポーズでくねくね感謝恐縮こくこくリアクションを返す琴子。
「握手会とかで すごい 喋れるようになった」「まだ ちょっと挙動不審なところもあるんだけど」
の言にかりんからお褒めの言葉を頂くも、首をこくこくやはり挙動不審に感謝ジェスチャー。
注文メニューのちがいからか琴子のかき氷はトーク中に最後に届くのですが、
誰にともなくいただきますの手合わせポーズを取って食べ始め
背筋を伸ばし、右手下に左手を添え、MCかりんから視線を逸らさず、の姿がまた美しい。
人一倍ちゃんとしてるのに人一倍ファニーでストレンジ、と言えば
1期生では誰もが知るななみん(橋本奈々未)の在り方が浮かぶでしょう。
まったくもって「似て」こそいないながら
琴子の器と乃木坂ネスを考える時、ななみんの上昇曲線を彷彿とさせられるのは
2人のひいきを引き倒しているボクだけでもないと思います。
事後のかりんのブログで開催されたMVP投票での「ぶっちぎり」の1位も  ※1
佐々木琴子の説明し難い巨大な器に初めて気づいた人々の多さを物語っているでしょう。



さて、ここまで琴子ばっかりを推しに推してこそいるものの
ボクはこの研究生乃木ここ前後篇にたくさんの見どころを見出してます。
かりん、京ちゃん、あーちゃん(鈴木絢音)、じゅんな、と
悪魔でも個人的にですが、ガツンと来た要素について、もしかしたら次回に語るかも。
"もしかしたら"と"かも"のダブルで曖昧に書いてるからね〜 これ重要だよ〜



※1 参照
第41話 乃木ここ前編 MVP | 乃木坂46 伊藤かりん 公式ブログ
第47話 あーした天気 になーあれっ! | 乃木坂46 伊藤かりん 公式ブログ








  

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