みなさんが察していないであろうあしゅ
乃木坂46のあしゅことあしゅりんことあしゅりんたむこと齋藤飛鳥ちゃんは
その小さな顔、細く長い手足、華奢な体つきからも推察されるとおり
「生ける2次元」「理想のロリータ」類型のアイドル像としても高い評価を得ています。
ですが、
ボクの心を強く揺さぶるあしゅの魅力はそんなところに(少なくとも一義的には)ありません。
孤独と自己不信からスタートしてそれを乗り越えんとし、この世界を愛そうとする健気で偉大な試み、
その手を伸ばす様の、めげない強さと美しさ —
みなさんが察していないであろうあしゅについてこそ、ボクは語りたく思うのです。
「みなさんが察しているであろう小学校生活を送っていたので(笑)」 ※1
どんな小学校生活か、それはコアなファンだけが察していればいいことなので
あしゅ自身は告白/告発じみた恨みがましい文章で表すことをしませんが、
われわれ熱狂的で献身的な「心臓を捧げ」た齋藤飛鳥ファンは
こうしたあしゅの文章/発言を見聞きするたびにその支持をより強く確かなものにしていきます。
そのことはいまさらいちいち書かない、そのことはもう乗り越えた過去、
そのことは誰にでもあって不思議のないこと、そのことはもう「(笑)」で済ませられること —
飛ぶ鳥と書いて飛鳥こと齋藤飛鳥の健気な強さと賢さが如実に窺える見逃されがちな名フレーズです。
「顔ちっせえ〜、手足長え〜、理想のロリータみっけた〜」などと言ってる自称ファンは
むしろまだまだファンダムのとば口に立ったに過ぎないと言えるでしょう。
もちろん、そんなファンもどんなファンも
10万人よりは20万人、50万人よりは100万人いてくれたほうが
齋藤飛鳥/乃木坂46のためには「いいこと」ではありますが、
心臓を捧げるような揺るぎのないファン層が拡がるのにはむしろネックになることも
肝に銘じておいたほうがいい、とは言えるでしょうね。
「これこれだったので好きだったけど、これこれじゃなくなったのでもういいや」みたいな
表層と「自分の気分」だけを観るドルヲタちっくファン意識こそが
6期生、15期生、38期生、120期生... なぞという "アイドルは頭数/弾数、アイドルは使い捨て" 商法を
可能にしているわけですし。
閑話休題。
2012/01/15、デビュー・シングル選抜発表回の次の週
『乃木坂って、どこ?』第15回:「新選抜メンバーをバナナマンが個人面談」で
あしゅは今に至るも変わるところのない乃木坂46活動への所信を語っていました。
テロップ「控えめで暗い性格を変えようと乃木坂46に応募した」
「学校でも なんか 友達といるわけでもなくて なんか すみっこのほうで
ずっと独りで なんかぼーっとしてるみたいな」
「で ずっとこのまんまもヤだし 他にもそういう人がいたら 幸せっていうか 笑顔をあげたいなって」
実際にはすでにして映画『さくらん』、テレビ東京『ピラメキーノ』等での
児童劇団所属者としての「芸能活動」を経験していたあしゅですが、 ※2
それは素早い時の流れのうちに人々の目にロクにとまらず過ぎ去って消える、
人に笑顔をあげて笑顔を返されるようなものではなかったわけです。
大多数の小学生が「大スター」でもない芸能活動中の同級生にどう接するかは言うに及ばず。
「理想のロリータ」「生ける美少女フィギュア」をもてはやす人々の多くが
小中学生時代に同級生の、どこかが気に食わない女子をどう扱っていたものか —
あしゅの、いわば「スタート地点」を
そういう厳しく荒涼とした精神の寒冷地であると解釈してみる時、
多くのファンも未ファンも非ファンも、心中に熱い何かが新たに響くのを感じるのではないでしょうか。
"ファンのみなさんが大好き"
"自分にとってこのグループは大切な場所"
どこのグループのメンバーだって、いやさ、どのカテゴリのどんな広義のアイドルだって
そりゃあそういうことを言うには言うでしょう —
そして、われわれ「ファン」側だって聞くには聞いとく、そういうもんでしょう。
それでもボクは、乃木坂メンバーがそれを口にする時、
「話半分に」聞いておくというシニカル視点に立つことができません。
気が優しくはんなりほんわかした泣き虫メンバーも
智に働き角を立て意地を通して窮屈を味わうメンバーも
ファンの支持を感謝とともに大事に思い、乃木坂46を大事に思うことでは変わりなくウソがない —
そこにはシステムが用意した予測可能な予定調和を遥かに凌駕する巨大な徳が存在しています。
時たまボソっと何がなしに呟くように書かれるあしゅの文章に
ボクはその大徳の片鱗を思いがけず見出だしキュンと、
あるいはジュンジュンさせられることしばしばです。
そのほんの一例までを引用して、初戦の今エントリは締めておきましょう。
「乃木坂46にいない齋藤飛鳥は、どんな人生を送っていたのかな~
って、よく考えます。」
「メンバーと家族のように毎日一緒に過ごして
みなさんのあたたかさに触れて
たくさんのスタッフさんに支えられて」
「もう、無理ですよーーー
乃木坂46じゃない私なんて、想像もしたくないなぁ」 ※3
※1
あしゅね、いつもイヤホンつけると... | 乃木坂46 齋藤飛鳥 公式ブログ より
※2
『さくらん』2007年公開作。土屋アンナ主演。
さくらん - Wikipedia
菅野美穂演じる「粧ひ」のお付き「とめき」役。並びの「にほひ」役は吉田里琴。
両者ともにセリフなし。
『ピラメキーノ』「子役恋物語・シーズン22」
子役恋物語:ピラメキーノ 番組公式サイト : テレビ東京
※3
横アリで、せくしー に ねこまんま... | 乃木坂46 齋藤飛鳥 公式ブログ より
プライバシー ポリシー
その小さな顔、細く長い手足、華奢な体つきからも推察されるとおり
「生ける2次元」「理想のロリータ」類型のアイドル像としても高い評価を得ています。
ですが、
ボクの心を強く揺さぶるあしゅの魅力はそんなところに(少なくとも一義的には)ありません。
孤独と自己不信からスタートしてそれを乗り越えんとし、この世界を愛そうとする健気で偉大な試み、
その手を伸ばす様の、めげない強さと美しさ —
みなさんが察していないであろうあしゅについてこそ、ボクは語りたく思うのです。
「みなさんが察しているであろう小学校生活を送っていたので(笑)」 ※1
どんな小学校生活か、それはコアなファンだけが察していればいいことなので
あしゅ自身は告白/告発じみた恨みがましい文章で表すことをしませんが、
われわれ熱狂的で献身的な「心臓を捧げ」た齋藤飛鳥ファンは
こうしたあしゅの文章/発言を見聞きするたびにその支持をより強く確かなものにしていきます。
そのことはいまさらいちいち書かない、そのことはもう乗り越えた過去、
そのことは誰にでもあって不思議のないこと、そのことはもう「(笑)」で済ませられること —
飛ぶ鳥と書いて飛鳥こと齋藤飛鳥の健気な強さと賢さが如実に窺える見逃されがちな名フレーズです。
「顔ちっせえ〜、手足長え〜、理想のロリータみっけた〜」などと言ってる自称ファンは
むしろまだまだファンダムのとば口に立ったに過ぎないと言えるでしょう。
もちろん、そんなファンもどんなファンも
10万人よりは20万人、50万人よりは100万人いてくれたほうが
齋藤飛鳥/乃木坂46のためには「いいこと」ではありますが、
心臓を捧げるような揺るぎのないファン層が拡がるのにはむしろネックになることも
肝に銘じておいたほうがいい、とは言えるでしょうね。
「これこれだったので好きだったけど、これこれじゃなくなったのでもういいや」みたいな
表層と「自分の気分」だけを観るドルヲタちっくファン意識こそが
6期生、15期生、38期生、120期生... なぞという "アイドルは頭数/弾数、アイドルは使い捨て" 商法を
可能にしているわけですし。
閑話休題。
2012/01/15、デビュー・シングル選抜発表回の次の週
『乃木坂って、どこ?』第15回:「新選抜メンバーをバナナマンが個人面談」で
あしゅは今に至るも変わるところのない乃木坂46活動への所信を語っていました。
テロップ「控えめで暗い性格を変えようと乃木坂46に応募した」
「学校でも なんか 友達といるわけでもなくて なんか すみっこのほうで
ずっと独りで なんかぼーっとしてるみたいな」
「で ずっとこのまんまもヤだし 他にもそういう人がいたら 幸せっていうか 笑顔をあげたいなって」
実際にはすでにして映画『さくらん』、テレビ東京『ピラメキーノ』等での
児童劇団所属者としての「芸能活動」を経験していたあしゅですが、 ※2
それは素早い時の流れのうちに人々の目にロクにとまらず過ぎ去って消える、
人に笑顔をあげて笑顔を返されるようなものではなかったわけです。
大多数の小学生が「大スター」でもない芸能活動中の同級生にどう接するかは言うに及ばず。
「理想のロリータ」「生ける美少女フィギュア」をもてはやす人々の多くが
小中学生時代に同級生の、どこかが気に食わない女子をどう扱っていたものか —
あしゅの、いわば「スタート地点」を
そういう厳しく荒涼とした精神の寒冷地であると解釈してみる時、
多くのファンも未ファンも非ファンも、心中に熱い何かが新たに響くのを感じるのではないでしょうか。
"ファンのみなさんが大好き"
"自分にとってこのグループは大切な場所"
どこのグループのメンバーだって、いやさ、どのカテゴリのどんな広義のアイドルだって
そりゃあそういうことを言うには言うでしょう —
そして、われわれ「ファン」側だって聞くには聞いとく、そういうもんでしょう。
それでもボクは、乃木坂メンバーがそれを口にする時、
「話半分に」聞いておくというシニカル視点に立つことができません。
気が優しくはんなりほんわかした泣き虫メンバーも
智に働き角を立て意地を通して窮屈を味わうメンバーも
ファンの支持を感謝とともに大事に思い、乃木坂46を大事に思うことでは変わりなくウソがない —
そこにはシステムが用意した予測可能な予定調和を遥かに凌駕する巨大な徳が存在しています。
時たまボソっと何がなしに呟くように書かれるあしゅの文章に
ボクはその大徳の片鱗を思いがけず見出だしキュンと、
あるいはジュンジュンさせられることしばしばです。
そのほんの一例までを引用して、初戦の今エントリは締めておきましょう。
「乃木坂46にいない齋藤飛鳥は、どんな人生を送っていたのかな~
って、よく考えます。」
「メンバーと家族のように毎日一緒に過ごして
みなさんのあたたかさに触れて
たくさんのスタッフさんに支えられて」
「もう、無理ですよーーー
乃木坂46じゃない私なんて、想像もしたくないなぁ」 ※3
※1
あしゅね、いつもイヤホンつけると... | 乃木坂46 齋藤飛鳥 公式ブログ より
※2
『さくらん』2007年公開作。土屋アンナ主演。
さくらん - Wikipedia
菅野美穂演じる「粧ひ」のお付き「とめき」役。並びの「にほひ」役は吉田里琴。
両者ともにセリフなし。
『ピラメキーノ』「子役恋物語・シーズン22」
子役恋物語:ピラメキーノ 番組公式サイト : テレビ東京
※3
横アリで、せくしー に ねこまんま... | 乃木坂46 齋藤飛鳥 公式ブログ より
