ようつべの一角で「オラに元気を分けてくれ」を叫んだ乃木坂
初めに極端なことをいくつか言いますよ?
乃木坂46は、非常に「センスのいいアイドル・グループ」として売って/売れてきました、よね?
乃木坂46は、飄々と涼しい顔で走り抜ける様が美しく洗練されていて好まれています、よね?
乃木坂46は、「何でもいいんでアイドルになりたいんです、アイドルになれるんなら何でもします」
というような暑苦しさ・見苦しさとは無縁そうなところが逆に魅力的、ですよね?
何か皮肉で逆説的な挑発をしているようにも思えるでしょうが、
上記はボクの偽らざる意見、そして乃木坂ファンの大多数の意見・感覚だと思います。
ごくごく一例を挙げるにとどめても
『乃木坂って、どこ?』でいつもさらりと腹筋崩壊級の笑いを生み出す
ななみん(橋本奈々未)いくちゃん(生田絵梨花)かずみん(高山一実)...etc.
のもたらす「笑いの素・質」は、
ガッツいた大騒ぎの、やる気バリバリの、芸人根性アリアリの、「頑張り」を感じさせるような
自称他称の「お笑いもイケるアイドル」では出せない
高度な不条理ナンセンス状況論理やタブー・ブレイキングなカタルシスが主要成分であって、
それこそが乃木坂46ならではの笑いに繋がっており
それを一言で大雑把に括ってみると、やっぱり「センスがいい」となるわけです。
さて。
そうした「センスのよさ」は、時として「大衆性」「国民的人気」という局面では
諸刃の剣として働くこともあります。
右肩上がりに伸びてきた乃木坂46のシングル売り上げがなんだかんだ言ってもまだ50万にとどまり
例の握手券商法、複数枚売り商法を考え併せれば
実質ではまだ15万人からせいぜいでも30万人くらいしかシングルを買う人がいない、という現状では、
その「ファン」の気持ち上の盛り上がりとは裏腹に
ソニー・ミュージックレコーズが
「これは... 売れてないカナ?これ以上は売れないカナ?見誤ったカナ?」とばかりに
各方面での縮小路線や投げ売り路線や抱き合わせ商法やプレミア商法やくじ運商法に傾いていっても —
センスの悪いグッチャグチャのファッショ的物量作戦的勝てば官軍商法に傾いていっても
不思議ではない/一概に責められる筋合いではない、とも言えるわけですよ。
例の「組閣」云々、あれが最初っから無い話だったら良かったか良くなかったかと問われれば
ボクはもちろん無かったら良かったと答えるほうですよ?
乃木坂にはもとより上り坂しかなく、
天下の民がその天下の器・大徳に気付くのを焦らずどっしり構えて待っていればいい —
ボクだって、大多数のファンだって、なんなら乃木坂メンバーだって、そう思ってたものと思います。
ところが43人(2014年3月現在)のメンバーを抱えるグループを運営していくのに
シングル売り上げベースで年間8億とか12億とかでは
「レコード会社」としては足りてない、ペイしない、みたいな内部事情もあるのでしょう。
胃の腑がぐるんぐるん気持ち悪くなってくるような話をすれば
「ウチは例のLLCへの出資分と決定権を3割がた減らそう、あとはあっちで頑張ってやってもらおう」
みたいなフツーにシヴィアな経営判断みたいなものが見えないところであって
それが今回の「組閣」に繋がってるのかもしれないわけですよ。
端的に、かつバイアスがかかるのを怖れず言えば
「センスのいいソニー商売が思いのほか花開かなかったので、以降ソニー色は薄まります」みたいな。
ところが!ですよ。起死回生ですよ。「気づいたら片想い」ですよ。
「これで動かねばお終いだ(関羽)」とばかりに
何かがどこかで、いや、おそらく多数の人がいろんな形で、ここを先途と奮い立ったんでしょう。
これが失敗するんであればもう打つ手なし、後はどうなとお好きなように、
ソニー流の乃木坂46はもう終えます、後はAKB流の乃木坂46をどうぞお見せくださいお手並み拝見、
とでも言わんばかりの、逆ギレ的な、最期をも覚悟した渾身の一撃ですよ。
従来の乃木坂ファンからはコッテコテとの誹りは免れないとしても、それでもやはり
あくまでも乃木坂46カラーの、そして乃木坂46そのものがテーマで描写対象のMV。
— アイドルになりたいと思うのは、そんなにはすっぱで浮ついたくだらないことなのか?
特にやりたいことが見つかってなければ大学行って社会人になってるほうがマシなのか?
小娘同士の移ろいやすい友情なんて社会・人生全体から観れば何にもならないつまらないものなのか?
アイドルの仕事なんか所詮はプロフェッショナルのそれとはほど遠いしょーもないお遊びなのか? —
センスがよくて、シャレっけがあって、一芸を持ってて、落ち着いてて、品がある、
その分ガムシャラになってまで「アイドルであろう」とはしていないように見える乃木坂メンバーの
見えざるアイドルへのヴィジョン、誇り、夢と希望とワクワクが
コッテコテの作りごとのお涙頂戴ドラマの表層を超えて、これまでにない強度で迫ってくるのです。
乃木坂46『気づいたら片想い』
公式チャンネル nogizaka46SMEJ さんから
「あれ、私 死ぬのかな...」
「神様... もう少しだけ時間を下さい...」
それはわれわれの多くが
自分のヴィジョンを諦めてセカンド・ベストを採る際に少なからず想うことの表象であり、
オーディションに応募した際の乃木坂メンバーの想いの拡大された表象でもあると言えます。
われわれは何かを諦める時、その分ちょっとだけ精神が「死ぬ」のです。
少しだけ時間の猶予があればその部分も死なずに済むかもしれないのに。
普通の中学生・高校生・大学生・社会人になる前に少しだけ、一度だけ試させてほしいことがある、
ずっと心のどこかにあって、捨て置こうと思ってもしつこく蘇って自分をせっつく気持ちがある、
なんだかよく分からない、説明はできないものの、このオーディションに何かがある気がする —
そうして出逢えた乃木坂46という場が、何か運命的なまでの巡り合わせによって
辛苦も含めて、彼女たちの愛せる大切な場所となったのでしょう。
「乃木坂46に入って みんなと逢えて よかったよ」
われわれファンは、メンバーが別れの言葉としてそれを口にするのは
もっとずっと先のことであってほしいと考えるし
それを口にする時はそのメンバーの幸せな新たな門出であってほしいと考えます。
そしてそれは乃木坂メンバーも同じ、スタッフも、
なんなら外部の関係各位プロフェッショナルも同じでしょう。
3年後5年後10年後、笑顔と喜びの中で、ひとりひとりが別個に間を置いてそれを口にする分には
ファンもメンバーも耐えられる、悲しみとは無縁に祝福ベースの涙で送り出せる。
でも、いま、この半年や1年で、空中分解や有名無実化で乃木坂46が失われてしまうとしたら
このMVを観て流すものどころではない涙を、身を切るような辛さでの慟哭を皆が味わうことでしょう。
われわれファンが、馬鹿げてると思いつつも泣いてしまうのはそんな連想がベースにあるからでしょう。
オラに元気を分けてくれ!
乃木坂46はこのMVと楽曲で、おそらくは初めて、涼しげな顔をかなぐり捨てて
そのまんまの乃木坂46をぶつけて、天下万民にほんの少しだけでもの関心と好意を乞うています。
数々の歴代の楽曲やMVやパフォーマンスで、そのセンス、その美しさをファンから愛でられ
それでも意外や、舞台裏では経営不振・業績不十分とでも言うべきものが囁かれていたらしき実情。
マニアックな少数のドルヲタの熱狂的で献身的な支持基盤だけでは
実はまだまだ不足、だったのでしょう。
いまこの未曾有の、不測の大変化が前途に待つやも知れぬ多難・不安の時期にあっては
4枚買いに100枚買いに、あるいは抗議の不買に邁進する狭い範囲の乃木ヲタの更なる献身ではなく
何万から何十万単位の新規のライト・ファン、いやさ未ファンのライト・ユーザをも含めた
河の流れや海の潮のような、膨大で、穏やかに見えても強力で止めようのない、
人為を超えた自然発生的な圧倒的支持こそが求められているのです。
乃木ヲタの間ではそのコテコテ性に賛否両論も飛び交う「気づいたら片想い」、
でもこれもまた紛れもなく乃木坂カラーの、しかもより開かれた乃木坂作品であり
60万、75万、ひょっとすると100万ヒットを飛ばし、揺るぎのない新たな支持形態を呼ぶでしょう。
いまこそ「一般」の人々が、ちょっどずつだけでも、乃木坂に元気を分けてくれますように!
プライバシー ポリシー
乃木坂46は、非常に「センスのいいアイドル・グループ」として売って/売れてきました、よね?
乃木坂46は、飄々と涼しい顔で走り抜ける様が美しく洗練されていて好まれています、よね?
乃木坂46は、「何でもいいんでアイドルになりたいんです、アイドルになれるんなら何でもします」
というような暑苦しさ・見苦しさとは無縁そうなところが逆に魅力的、ですよね?
何か皮肉で逆説的な挑発をしているようにも思えるでしょうが、
上記はボクの偽らざる意見、そして乃木坂ファンの大多数の意見・感覚だと思います。
ごくごく一例を挙げるにとどめても
『乃木坂って、どこ?』でいつもさらりと腹筋崩壊級の笑いを生み出す
ななみん(橋本奈々未)いくちゃん(生田絵梨花)かずみん(高山一実)...etc.
のもたらす「笑いの素・質」は、
ガッツいた大騒ぎの、やる気バリバリの、芸人根性アリアリの、「頑張り」を感じさせるような
自称他称の「お笑いもイケるアイドル」では出せない
高度な不条理ナンセンス状況論理やタブー・ブレイキングなカタルシスが主要成分であって、
それこそが乃木坂46ならではの笑いに繋がっており
それを一言で大雑把に括ってみると、やっぱり「センスがいい」となるわけです。
さて。
そうした「センスのよさ」は、時として「大衆性」「国民的人気」という局面では
諸刃の剣として働くこともあります。
右肩上がりに伸びてきた乃木坂46のシングル売り上げがなんだかんだ言ってもまだ50万にとどまり
例の握手券商法、複数枚売り商法を考え併せれば
実質ではまだ15万人からせいぜいでも30万人くらいしかシングルを買う人がいない、という現状では、
その「ファン」の気持ち上の盛り上がりとは裏腹に
ソニー・ミュージックレコーズが
「これは... 売れてないカナ?これ以上は売れないカナ?見誤ったカナ?」とばかりに
各方面での縮小路線や投げ売り路線や抱き合わせ商法やプレミア商法やくじ運商法に傾いていっても —
センスの悪いグッチャグチャのファッショ的物量作戦的勝てば官軍商法に傾いていっても
不思議ではない/一概に責められる筋合いではない、とも言えるわけですよ。
例の「組閣」云々、あれが最初っから無い話だったら良かったか良くなかったかと問われれば
ボクはもちろん無かったら良かったと答えるほうですよ?
乃木坂にはもとより上り坂しかなく、
天下の民がその天下の器・大徳に気付くのを焦らずどっしり構えて待っていればいい —
ボクだって、大多数のファンだって、なんなら乃木坂メンバーだって、そう思ってたものと思います。
ところが43人(2014年3月現在)のメンバーを抱えるグループを運営していくのに
シングル売り上げベースで年間8億とか12億とかでは
「レコード会社」としては足りてない、ペイしない、みたいな内部事情もあるのでしょう。
胃の腑がぐるんぐるん気持ち悪くなってくるような話をすれば
「ウチは例のLLCへの出資分と決定権を3割がた減らそう、あとはあっちで頑張ってやってもらおう」
みたいなフツーにシヴィアな経営判断みたいなものが見えないところであって
それが今回の「組閣」に繋がってるのかもしれないわけですよ。
端的に、かつバイアスがかかるのを怖れず言えば
「センスのいいソニー商売が思いのほか花開かなかったので、以降ソニー色は薄まります」みたいな。
ところが!ですよ。起死回生ですよ。「気づいたら片想い」ですよ。
「これで動かねばお終いだ(関羽)」とばかりに
何かがどこかで、いや、おそらく多数の人がいろんな形で、ここを先途と奮い立ったんでしょう。
これが失敗するんであればもう打つ手なし、後はどうなとお好きなように、
ソニー流の乃木坂46はもう終えます、後はAKB流の乃木坂46をどうぞお見せくださいお手並み拝見、
とでも言わんばかりの、逆ギレ的な、最期をも覚悟した渾身の一撃ですよ。
従来の乃木坂ファンからはコッテコテとの誹りは免れないとしても、それでもやはり
あくまでも乃木坂46カラーの、そして乃木坂46そのものがテーマで描写対象のMV。
— アイドルになりたいと思うのは、そんなにはすっぱで浮ついたくだらないことなのか?
特にやりたいことが見つかってなければ大学行って社会人になってるほうがマシなのか?
小娘同士の移ろいやすい友情なんて社会・人生全体から観れば何にもならないつまらないものなのか?
アイドルの仕事なんか所詮はプロフェッショナルのそれとはほど遠いしょーもないお遊びなのか? —
センスがよくて、シャレっけがあって、一芸を持ってて、落ち着いてて、品がある、
その分ガムシャラになってまで「アイドルであろう」とはしていないように見える乃木坂メンバーの
見えざるアイドルへのヴィジョン、誇り、夢と希望とワクワクが
コッテコテの作りごとのお涙頂戴ドラマの表層を超えて、これまでにない強度で迫ってくるのです。
乃木坂46『気づいたら片想い』
公式チャンネル nogizaka46SMEJ さんから
「あれ、私 死ぬのかな...」
「神様... もう少しだけ時間を下さい...」
それはわれわれの多くが
自分のヴィジョンを諦めてセカンド・ベストを採る際に少なからず想うことの表象であり、
オーディションに応募した際の乃木坂メンバーの想いの拡大された表象でもあると言えます。
われわれは何かを諦める時、その分ちょっとだけ精神が「死ぬ」のです。
少しだけ時間の猶予があればその部分も死なずに済むかもしれないのに。
普通の中学生・高校生・大学生・社会人になる前に少しだけ、一度だけ試させてほしいことがある、
ずっと心のどこかにあって、捨て置こうと思ってもしつこく蘇って自分をせっつく気持ちがある、
なんだかよく分からない、説明はできないものの、このオーディションに何かがある気がする —
そうして出逢えた乃木坂46という場が、何か運命的なまでの巡り合わせによって
辛苦も含めて、彼女たちの愛せる大切な場所となったのでしょう。
「乃木坂46に入って みんなと逢えて よかったよ」
われわれファンは、メンバーが別れの言葉としてそれを口にするのは
もっとずっと先のことであってほしいと考えるし
それを口にする時はそのメンバーの幸せな新たな門出であってほしいと考えます。
そしてそれは乃木坂メンバーも同じ、スタッフも、
なんなら外部の関係各位プロフェッショナルも同じでしょう。
3年後5年後10年後、笑顔と喜びの中で、ひとりひとりが別個に間を置いてそれを口にする分には
ファンもメンバーも耐えられる、悲しみとは無縁に祝福ベースの涙で送り出せる。
でも、いま、この半年や1年で、空中分解や有名無実化で乃木坂46が失われてしまうとしたら
このMVを観て流すものどころではない涙を、身を切るような辛さでの慟哭を皆が味わうことでしょう。
われわれファンが、馬鹿げてると思いつつも泣いてしまうのはそんな連想がベースにあるからでしょう。
オラに元気を分けてくれ!
乃木坂46はこのMVと楽曲で、おそらくは初めて、涼しげな顔をかなぐり捨てて
そのまんまの乃木坂46をぶつけて、天下万民にほんの少しだけでもの関心と好意を乞うています。
数々の歴代の楽曲やMVやパフォーマンスで、そのセンス、その美しさをファンから愛でられ
それでも意外や、舞台裏では経営不振・業績不十分とでも言うべきものが囁かれていたらしき実情。
マニアックな少数のドルヲタの熱狂的で献身的な支持基盤だけでは
実はまだまだ不足、だったのでしょう。
いまこの未曾有の、不測の大変化が前途に待つやも知れぬ多難・不安の時期にあっては
4枚買いに100枚買いに、あるいは抗議の不買に邁進する狭い範囲の乃木ヲタの更なる献身ではなく
何万から何十万単位の新規のライト・ファン、いやさ未ファンのライト・ユーザをも含めた
河の流れや海の潮のような、膨大で、穏やかに見えても強力で止めようのない、
人為を超えた自然発生的な圧倒的支持こそが求められているのです。
乃木ヲタの間ではそのコテコテ性に賛否両論も飛び交う「気づいたら片想い」、
でもこれもまた紛れもなく乃木坂カラーの、しかもより開かれた乃木坂作品であり
60万、75万、ひょっとすると100万ヒットを飛ばし、揺るぎのない新たな支持形態を呼ぶでしょう。
いまこそ「一般」の人々が、ちょっどずつだけでも、乃木坂に元気を分けてくれますように!
