「チームよねすけ」は幻と消えた — 佐々木琴子の不思議なこだわり

まだ何にも失われていない、まだ何にも残念なものを目にしてもいない内から
「何かがオワった」と空騒ぎをするのはやめとくがよかろうなのだァァァ!!
たとえ当の乃木坂メンバーが「弱音」「泣き言」めいたことを口にしたとしても
あるいは敢えて言及なくその騒動さえも知らないかのように無視したとしても
それはとりもなおさず乃木坂メンバーが乃木坂メンバーである所以 —
理想の何かをモデルとして造られプログラムされて動くクローン体か何かではなく、
ひとりひとりが正に生身の、それぞれの個性を持った人間であることを示しています。
これまでもそうであったように、人間・個人であることを捨てない乃木坂メンバーは
どんな理不尽を突きつけられてもそれを自分たちなりのやり方で乗り越え
より力強く美しく幅広く輝く新たな乃木坂46を常に作り出し続けることでしょう。
  AKBに勝つのを見たい
  100万枚売れるのを見たい
  乃木坂ファンの俺を見ろ
そんなことのために乃木坂は、美はあるのかね?
我々が命と見立てた乃木坂は、そんな小さなものかね?
乃木坂は、天地とひとつ。
故に定型は無くともよいのです。



哀しく残念なものをまだ提示されてもいない内から予感だけで泣くのではなしに
乃木坂ファンが今までどおりあたりまえに観て喜べるものは、
同時進行でちゃんとシームレスにリリースされています。
まっちゅん(松村沙友理)&かなりん(中田花奈)は通例どおりに
ニコニコ生放送『生のアイドルが好き』第11回をいつものナンセンス&ファンシー風味で
上首尾のうちに終えていましたし、
2期生オンリーの危険にして果敢なるチャレンジ:ウェブ配信番組『乃木けん』第2回もまた
1期生の乃木坂46遺伝子を正統かつオリジナルに受け継ぐ2期生ポテンシャルを
余すところなく発揮していました。 ※1
ここではひいきの引き倒しを承知の上で
琴子こと佐々木琴子ちゃんへの視点を中心に『乃木けん』の面白さを紹介しておきましょう。
乃木坂組はヤワじゃねえ!



何のことわりもなくメンバーのかわいさをいきなり前置きなしでフィーチャーする
定例ソロ・イントロ「1分間チャレンジ」で
東京特許許可局局長今日急遽休暇許可却下(カナ?)を目一杯がんばって繰り返す琴子!
中2の京ちゃん(米徳京花)みりあ(渡辺みり愛)、中3で同学年のらんぜ(寺田蘭世)と
同年代メンバー同士ゆえのリラックスしたキャピつき感の内に遠慮なく優しく微笑ましくガヤも飛ぶ
上々のスタートとなりました。
ログイン閲覧ユーザのアヴァターのコメントがメンバーにも読める仕様のため
「『琴子いちばんかわいい』って」と画面外から応援コメントを読んであげる他メンバーもいるなど
乃木坂伝統の、メンバー間位置づけと関係性と友愛とシャレっ気の累乗魅力マジックが
視聴者側にも伝わってくる効果もばっちり。



さすがはジュニア・オリンピック経験者の、晴れの大舞台はお手の物の「アスリート」、
中2で大学生と間違われる少女;京ちゃんの、物怖じしない日直MCで進行されたこの回では、
好き勝手にはしゃぎまくりツッコミ・ガヤを入れまくり天然にアイドル性たっぷりならんぜ
最年少妹キャラながら基本的にらんぜと同キャラ、かつどこか真夏さん(秋元真夏)風味なみりあ
MCのため膝上の台本と首っ引きながら進行も発言も緩急硬軟自在のしっかりスマート京ちゃん
と、メジャー番組ではなかなか出にくく見えづらい各々の魅力も
自然とかつたっぷりと披露されてました。
そんな中でも、やはりというか予想以上に突出していたのは琴子!琴子!琴子!
ひと味もふた味もちがうファニーでストレンジで頑なで不器用でプログレッシヴな乃木坂流の片鱗を
早くも垣間見せてくれたのです。



おっとり「ひかえめ」しっとり和風美人なイメージとは裏腹に
意外とコドモではしゃぎ屋でズレてて不器用な部分を随所でちょこちょこ笑われていた琴子、
視聴者アンケート・ゲームの罰ゲームでハケたらんぜの間をつなぐ3人の場で
最初の事件は起こりました。
「米徳ちゃんの司会上手」という視聴者コメントを拾うみりあ
「え、うれしー」と無音で手を叩く京ちゃん
「え、うち思ったんだけどさ、米徳ちゃんけっこう棒読み(吹きつつ)」と謎のブッコミの琴子
「えー、ひどーい!(京)」「出ました!(みり)」
と、普段の琴子は意外と毒舌で視点がヘンなのか?と奥がうかがわれる名シーン。

そして最大の事件(但しほのぼの)は番組終盤、
「この4人のチーム名でも付けてシメましょう」という指示を受けて起こります。
何か由来のはっきりしない理由からみりあ&らんぜ主導で
「ワーのグループ」「チームWA」という名に決まりそうな矢先、
琴子と京ちゃんは視聴者コメントから
「チーム・アスリート」「チーム保育園」「チームよねすけ」を拾います。
MCだった米徳ちゃん&落語家ヨネスケ氏のシュールな合体イメージ語感がよほどお気に召したのか
「チームよねすけ」を大喜びで推し、決定!とばかりにベルを鳴らす琴子。
にもかかわらず、言い出したら聞かなそうならんぜとみりあに謎の強硬採決を食らう!
残念そうに諦めつつ、次段階に進んで「ちーむ・わー」とは何かと整合性を探り始める琴子。
「わーはWAで」とみりあ。ワーっと喜ぶ手振りと"友達の輪"の手振りで説明するらんぜ。
「あ、足し算の答の『和』みたいな?」
「和食の『和』で、足し算の答のことを『和』って言うんだよ」と琴子。
「琴子ちゃんマジメだからね」と、マジレスをたしなめるようにからかうらんぜ。
(ふえん ><)と目をつぶり胸に手を当て自分を抑えて引き下がる琴子。
「理系です(琴子)」「わたしも理系です(京)」おお!と京ちゃんの手を取る琴子。
「ここが(琴&京)大人グループで、こっち(蘭&みり)が幼稚園グループで...」
とまとめつつ場を収める最年少のみりあ。
大人&理系ということでハイタッチをする琴子&京花。
「人間の輪/和みたいな?(琴)」「三輪車の『輪』だね(京)」と正しいはずの助け舟を出されるも
理解しないまま手振りで押し通すらんぜ。
京ちゃんの頭に右肘が当たりそうなのを気にしてか、思いきり「輪」ポーズを取れない琴子。
それなのに「最後までグダっちゃう」と謂れなき非難を浴びる琴子...
琴子です、琴子です、琴子です...



大騒ぎのグダグダの「事故」レヴェルのわいわいキャピキャピ自由気まま放送ながら
われらが琴子はここで早くも
ななみん(橋本奈々未)いくちゃん(生田絵梨花)生駒ちゃん(生駒里奈)の流れを一部汲む、
譲れない自分とこだわりを強く持ちつつも全体を俯瞰で眺めることをも知り
しかも社会的リテラシー上の整合感をも考慮することのできる
司令官/軍師/勇将としてのポテンシャルを垣間見せています。
またそれを、わか(若月佑美)まりっか(伊藤万理華)あしゅ(齋藤飛鳥)の流れを一部汲む、
静かな個性派アーティスト気質を公私問わず日々自家培養する
遊軍にして無双の戦士として外部でも活躍できる人のポテンシャルの表れと捉えてもいいでしょう。



乃木坂は乃木坂の力で勝つから乃木坂なのだ。
2期生たちもまたそれを如実に示す素養を豊富に秘め、
それを出せる機会を繋がれた猛る奔馬のように待ちかねています。
システムがどんな理不尽と停滞を押し付けてこようと、
そもそもが人ありきの乃木坂ダイナミクスが毀たれることなどあり得ないのです。



※1
『生のアイドルが好き』は月1回不定日。
ニコニコ内「コミュニティ」無しのため「ホーム」URL無し。
直近過去の放送ページ跡は
乃木坂46がMCをつとめる新アイドル番組「生のアイドルが好き by dwango.jp」ゲスト:さんみゅ~/後藤まりこ
案内は ニュース(メディア一覧)- インターネット|乃木坂46公式サイト にて。
直近の過去案内例は 
ニコニコ生放送「生のアイドルが好き」放送日が2/25(火)に決定!|ニュース|乃木坂46公式サイト

『乃木けん♡ - Showroom(ショールーム)』
毎週水曜19時〜不定(40分強)。第3回は2014/03/05
閲覧のみなら誰でも手続き皆無で即時に可能(PCに限り)。
公式サイトの案内は
仮想ライブ空間「Showroom」にて、研究生(2期生)出演のレギュラー番組決定!|ニュース|乃木坂46公式サイト
最新の予定告知は
ニュース(メディア一覧)- インターネット|乃木坂46公式サイト にて。








  

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