地獄先生ななみん

前回エントリでボクは、乃木坂46の橋本奈々未ちゃんに対して
何の前置きもなくいきなり「奈々未先生」という呼称を用いてましたが、
これはファンにはお馴染み『乃木坂って、どこ?』の第89回:
「子供たちの悩みに答えよう 乃木坂こども相談室!」でのエピソードに負っています。
(公式サイトには「バックナンバー」の一覧ありで重宝します。
 http://www.nogizaka46.com/tv/doko/backnumber/index.php
 http://www.nogizaka46.com/tv/doko/backnumber/20130616-1.php



アイドル番組としては「いかにも」な定番企画 —
そう、ご想像のとおり、アイドル扮する先生が教室セットで生徒役の子供達の質問に困らされる、
という定番どころのお手軽面白企画、ですね。
ところが流石は我らが橋本奈々未先生、そんな生ぬるいものでは済ませてくれません。



記憶がそう定かではないんですが、2013年6月ごろのボクにとっての『乃木坂って、どこ?』は、
日曜深夜(月曜未明)、テレ朝『日曜芸人』やTBS『S1』を観てるさなか
「あら、そういえば」と気付けば観る、という程度のものでした。
そんなボクが、どうしても観る!観損ねると身を切られるようにツラい!
という視聴者になったのは、思えばこの回の奈々未先生の面白さにKOされてのことでした。



高山先生(高山一実)白石先生(白石麻衣)松村先生(松村沙友理)桜井先生(桜井玲香)が
順当なレベルで相応にシュアに笑いを取り必要十分な撮れ高を確保した後、
大トリ橋本先生が5分間に及んで9人の小学生とスタジオを爆笑と恐怖の異空間に陥れたのです —


女子生徒「なんでアイドルになろうと思ったんですか?」
橋本先生「なんでアイドルになろうと思ったか?(復唱)」
「・・・(凍結、沈黙)(沈黙の長さに失笑)」
「導かれたんだよね、たぶん、なんか、運命だったと思う!(半笑いで)」
「アイドルになりたい?」
女子生徒「はい」
橋本先生「なれるよ(男前ふうに)」


橋本先生「次の質問ある人?」
全生徒「・・・(沈黙)」
橋本先生「ない!?(挙手で促しながら)」
テロップ「不信感?」


女子生徒「こどもはなんで生まれるんですか?」
橋本先生「こどもはなんで生まれるか?(復唱)」
「なんでだろうね...」
「生まなきゃ絶滅しちゃうじゃん?」
「きっと、本能的に生まなきゃいけないって思うんだと思う」
女子生徒「じゃあ、どうして赤ちゃんを産むのはお母さんなんですか?」
橋本先生「女の人のほうが 痛みに強いんだって」
「出産する時の痛みって 男の人にとったら 鼻からスイカを出すくらい(失笑)痛いらしいのよ」
「だから その 痛みって あの 男の人が体験したら気絶しちゃうんだって」
「だから 女の人は それを...(右方向にうつろな目線を動かしながら)ね(心ここにあらず)」
「体感し...(言いよどみ)(正面に振り返り)(何かを決意したかのように)何度もね!」
「3人とか産む人は3回!(語気を強め、叱りつけるかのように)」
「痛むわけ...(不分明)(失笑)ツラいよね...でも(失笑)(失笑とまらず)」
「いや でも(立て直して)やっぱりそこは 女として誇るべき所だと思うよ(吹きながらも)」



編集、BGM/効果音、テロップ、スタジオのバナナマン/他メンバーのツッコミ・ガヤ・笑い・悲鳴
の効果・貢献もさることながら、
何といっても橋本先生の口調や表情や身振り手振りがすごいのです。
「教室」の小学生たちもスタジオのみんなも
珍獣にして哲学者/名物先生のような奈々未先生の独壇場に
固唾を飲みつつ魅入られていました。
特に「3人とか産む人は3回!ツラいよね」のくだりでのスタジオでは
「もぉやだぁ〜〜〜」「こわ〜〜〜(不分明)」「ひぃ〜〜〜(不分明)」の悲鳴と爆笑が渦巻き
最初のクライマックスとなっていました。



あまりにも奈々未先生が面白すぎるので紙面を食ってしまいましたが
問題の「地獄」講義がまだ出てません。
続きは次回といたしましょう。





長らく待たれたその傑作回は『推しどこ?』橋本奈々未篇に収録。
特典のいくちゃん(生田絵梨花)との副音声トークは
2人の理知的ながらぶっ飛びの人格が窺えるスリリングかつ微笑ましい最強のトッピング。








  

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