謝りすぎる美少女アイドル、久保史緒里の奇妙な冒険
自分が自分であれば
天を畏れずにすむ
曹 孟徳にとらわれずにおれる! (荀彧)
ー『蒼天航路』 その三百二十 より
しかし孟徳 ここからぞ
万人の心に巣食うた ”曹 孟徳” との戦いは理に合わぬ戦い
永く永くきついものになる (譙の長老)
ー 同上 より
予想外にも理想的に3週またぎとなった『乃木坂工事中』の「乃木坂バレンタイン2018」、
いやあ、素晴らしかったですね。
殊にボクは、数あるキラー・シークエンスの中でも久保ちゃん(久保史緒里)の段に痺れました。
1週め2/4(2/5未明)の1番手の告白者として登場の久保ちゃんからもらえるはずと立候補したのは
さゆ(井上小百合)、いくちゃん(生田絵梨花)、みさ先輩(衛藤美彩)、かなりん(中田花奈)、
みおな(堀未央奈)の5人。
「私はもう 久保ちゃんが好きだ!」と一方的に謎の逆告白をするさゆはともかく、
推しメンと言われ、かつ2人でお出かけ経験もあるというみおな、
一緒の仕事の度に「好きです」「尊敬してます」と言われ「波長が一緒」と感じているいくちゃん、
「いちばん好き」で「もう美彩さんにしか話せないこの話」とよく言ってくれるというみさ先輩、
生誕祭の際に「公式に読む用じゃないホントのガチ手紙」をも貰い
「好きすぎて辛いってこういうことを言うんですね」と決定的告白を受けたというかなりん、
と各先輩の立候補の根拠エピソードがいずれも強力。
特にこのかなりんのエピ、そしてそのキラー決め台詞にスタジオは沸きに沸き、
またバナナマン設楽氏には「これで中田にあげなかったら久保ってヤバいぐらい人たらしだよ」と
ヴァラエティ的に百点満点の太鼓判といえる煽り文句を賜っていました。
かてて加えての各先輩の根拠強化の周辺情報プレゼンも冴えに冴え、
久保ちゃんが乃木坂にどハマりしたきっかけは
いくちゃんセンター曲である「何度目の青空か?」なのか、それとも
それをさゆがセンターでパフォーマンスした番組(2014年大晦日 - ’15年元旦『CDTVsp』)なのか
とか
雑誌で「尊敬する先輩は誰ですか?」との質問への答えで「齋藤飛鳥さん」と掲載されていたが
後に出た公式ツイートで「衛藤美彩さん」と訂正とお詫びが為されていた ※1
など
初週の1番手ターンの盛り上がりとして完璧な撮れ高が見られました。
そして当の久保ちゃんも、頭に手をやり口許に手をやりしゃがみこみ
泣きそうに困り顔だったり照れ笑いだったり真剣にエピソードを補足説明したりと
“八方美人を責められるおしとやか美少女” という実に乃木坂らしい武を自然に体現できていました。
ところがそれくらいでは済まさないのが
乃木坂を愛し、乃木坂に愛された少女:久保史緒里の真骨頂。
実に18/02/04の23:00、まだその放映を1時間後に控える時点で
当時は持ち回り制だった3期生ブログの、奇しくも久保ちゃんターンのブログに
早くも「乃木坂バレンタイン2018」での自分のシークエンスについての言及があったのでした。
伝わらないもどかしさ。空回り。久保史緒里 | 乃木坂46 3期生 公式ブログ より 以下、空行略
「ひとつ。
今夜の乃木坂工事中...
見終わった後にすぐにブログをあげたい内容。
ああ...皆さま...ね。
お待ちかねのバレンタイン企画です。
お楽しみに!
どうか...ね?ね?ね?
私のこと…ね?ね?ね?ね?ね?」
なんとメタな、なんとプログレッシヴな、オモシロくも切実な、愛おしむべき言及でしょうか!
一部の乃木坂ファン、もしくはヲタ、もしくはファンを自称するアンチのみなさんが
ガチに反感を抱き腹を立てアンチに回ることをも予測し、
それでいて怖じることなく真正面から、なおかつシャレっけと真情をこめての懇願のてい。
『乃木坂46時間TV』を一睡もせず全視聴するコア・ファン出身ならではの武の形が見えます。
それから間もない2/7のあやてぃー(吉田綾乃クリスティー)との『SHOWROOM』配信でも
久保ちゃんはそれについて言及していました。
視聴者からの質問にそれぞれ素早く答えるというミニ・コーナーで
「好きな〇〇は?」系のコメントが相次ぐ中 ー
あやてぃー「(読み上げて)好きな先輩」
久保ちゃん「好きな先輩、みんな」
「『みんな』って言うと ほら バレンタイン企画でさぁ… ね?」
あやてぃー「おいときまーす」
久保ちゃん「すごい終了(終了後?しおり?)ショックだったんだよ」
あやてぃー「でもそれだけみんなのこと好きってことじゃん」
久保ちゃん「え〜 でもさぁ… 反省してるよ」
ー いくらなんでも「反省」はする必要はないですね。
いみじくもあやてぃーがフォローしているとおり
それだけいろんな先輩のいろんなところがいろんなふうに好きだ、というだけの話なのですから。
でもこれもまた久保ちゃんの、パーソナリティというか乃木坂道というか「にん」というか、
やわらかくたおやかにも強い、物静かにも黙りはしない坂道の上り方なのでしょう。
上掲のブログ・エントリ「伝わらないもどかしさ。空回り。」で
「私のこと…ね?ね?ね?ね?ね?」に続けて、6行の空行の後
久保ちゃんは次のように書いています(空行略)。
「私は周りに流されやすい人間でした。
いままで。
でもね。気づいたんですよね。
周りにどう言われても
自分の好きな自分でいたい」
「他人の意見は否定しません。
アドバイスだって聞きます。
でも、軸である自分は、
自分が決めた自分の好きな自分の姿でありたい。」
「そう思えたいい経験。」
好きなものは好きと堂々と言いたい、その場その場で抱く感慨を大切に、しかも言葉にして伝えたい。
たとえ八方美人、人たらし、世渡り上手のように思われるとしても
大好きだった乃木坂46に入ったからには、これまでの気弱だった自分の殻を破って
嫌われることすら怖れず、自分の思うような乃木坂メンバーとなっていきたい。
華奢で引っ込み思案な深窓の令嬢タイプに見えて
おそろしく固く強い意志と乃木坂への思い入れを持つ若き勇将の姿を、ボクはそこに見出すのでした。
『乃木坂46時間TV trois』の配信も迫るこの時期に
余裕ぶっこいての1ヶ月ぶりの更新なのにまたもバレンタイン企画について
こんなにも長文本当に申し訳ありません...(お約束)
※1
https://twitter.com/shonenmagazine1/status/935677695769358336
週刊少年マガジン公式アカウント @shonenmagazine1の17/11/29のツイート
"【お詫びと訂正】
週刊少年マガジン52号の「乃木坂46 3期生」巻頭グラビア内・久保史緒里さんのアンケートにおいて、「尊敬するメンバーは?」という質問に対し「齋藤飛鳥さん」と回答されていますが、これは「衛藤美彩さん」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。"
