どっちでも大丈夫、と鈴木絢音は言った — 絢音大地に立つ(2回目)


熱い
これからの戦いは長く熱いものとなろう
今の俺の心境を一言で語るなら
まだ勝利の味を知らぬ騎都尉・曹操
まさに初陣の心地だ  (曹操)
—『蒼天航路』その二百十五 より



戦場を重ねるたびに自分に授かったものが少しずつ見えてくる
曹操軍に身を置き11年
いつしかおのれの量り方さえまるで変わった

かつての俺は激するままに発する武を見下していた
だが今は 
智略が眼により遠くより詳細を求めるように
理性が闘魂により鋭くより激しくを求めてくる!!

天賦の才はすべて掘り起こし得る!
いったいまだどれほど眠っているというのだ!?  (張郃)
—『蒼天航路』その三百六 より



絢音大地に立つ、即ち
乃木坂46のあーちゃんこと絢音こと(最近は)絢音ちゃんこと鈴木絢音ちゃんが大地に立ったことは
ボクのようなファンには疾うに自明のことでしたが
世間一般にも乃木坂ファン全体にもまだまだ十分に知れ渡っていることとは言えません。
ここでは
来たる16/10/14スタートの舞台『墓場、女子高生』でもさらなる飛躍が期待される絢音ちゃんへの
援護迫撃弾幕を兼ねて
2016年2月よりの彼女の数段階にわたるヴェール脱ぎを振り返っておきましょう。
尚、それ以前の振り返りには過去エントリ:
おこちゃま同士ではしゃぎまくる2期生の素の武 — 絢音大地に立つ
と続く一連のエントリ&リンク先をもどうぞ。



16/02/14(15未明)の『乃木坂工事中』第43回:
「乃木坂46バレンタイン 1期生へプレゼントを渡そう 後半戦」で
絢音ちゃんは実に「らしい」その武をヴァラエティ豊かに獲れ高十分に発揮しました。
絢音ちゃんにプレゼントを貰えるんじゃないかと立候補した先輩陣は
まりっか(伊藤万理華)と生駒ちゃん(生駒里奈)の2人。
同郷の生駒ちゃんからの "お母さん達同士がよく連絡取り合ってる"、
まりっかからの "接点はないが、いま2期生の中で一番注目してる" との話を
神妙な表情で聞いている絢音ちゃん。
被せてふいっと「髪もすげえ切ったよね?」とバナナマン設楽氏。
日村氏「ほんとだ かっこいいね〜」
設楽氏「やっぱ どんどん日村さんに憧れて?」
これに、右手を口許にあててクククククと痙攣性の笑いを堪え続ける絢音ちゃん。
設楽氏「笑いすぎじゃない? 長くない?」
失礼があってはならないという意識が逆に笑いを増幅させてしまう「葬式での笑い」ダイナミクスが
楚々とした礼儀正しいお嬢ちゃま:絢音ちゃんを捕えてしまい、
その個性とタブー・ブレイキングなナンセンス状況がなおさら周囲の笑いを呼ぶという
見事な乃木坂流笑いの一幕となりました。

あろうことか生駒ちゃん・まりっかの両者に「ごめんなさい」をした絢音ちゃんの本命は
真夏さん(秋元真夏)。
予想もしなかった意外性に、真夏さんのエピソード・トーク —
「ライブの時とかに 机が一緒になった時に 前にいたんですよ
 で ちょっと話しかけようかなと思って話しかけてみても あんまり反応がないんで
 これはわたしのこと嫌いなんじゃないかと思ってたぐらいだったんですよ」
設楽氏「人見知りなんだ? じゃあその話しかけられたこと覚えてる?」
絢音「覚えてないです」
設楽氏「覚えてないんかい! なんか『覚えてますぅ〜♡』とか言うのかと思ったら」
芸人さんのおかしみレーダーが鋭く深く鈴木絢音の素の武を発見した瞬間でした。

設楽氏「じゃあこれから どんどん喋りかけてあげて...」
真夏「もう... ずっと近くに いていいよ♡」
絢音(もやんと どっちつかずの困ったような笑顔で 無言で)
哄笑と苦笑いとガヤと悲鳴と驚嘆が入り混じるスタジオ。
設楽氏「なんか 抱きついたりとかそういうのは ほんとはしたいの? ヤなの、それは?」
絢音「どっちでも大丈夫です」
ご本人はまったくもって「ギャグ」「持ちネタ」という意識は持ち合わせていなかろうものの
絢音ちゃんの必殺フレーズが地上波/TVで猛威を揮った記念すべき回でした。



16/05/16(17未明)の『NOGIBINGO!6』第6回「猫にあやかれ 乃木猫動画選手権」において
テーマ "風船で遊ぶ猫" にらんぜ(寺田蘭世)、さゆりん(松村沙友理)と並んで挑戦した絢音ちゃんは
びっくりするくらいの常なる自然体とそっけなさと弱気な気乗り薄さで
その赤ちゃん系のかわいさを逆説的に存分に発揮し、メンバーからの「かわい〜」の賞讃を受けます。
ところがどっこい、そんなことでは済まさないのが絢音ちゃんの武の真骨頂。
岡田氏「どうでした 自分でやってみて?」
絢音「風船が怖いです(伏し目で 目を合わせないままに)」
岡田氏「『風船が怖いです』 ねぇ その前はどうでしたか?」
絢音「『その前』とは?」
これぞ乃木坂46!これぞ鈴木絢音!ってな感じのぶっ飛びナンセンスなレスポンスに
スタジオは大爆笑に包まれたのでした。



絢音ちゃんの、知る人ぞ知る持ちネタとなった「〜〜とは?」というフレーズは
早速16/06/05の第166回『乃木坂46の「の」』で天丼よろしく再び披露されます。
MC堀未央奈の鈴木絢音・渡辺みり愛ゲストでのこの回の「乃木坂学園教員リスト」コーナー、
導入トークとして未央奈、
「みり愛と絢音は 乃木坂の中でもこう 若い というかヤング・メンバーだよね?」
「そう だからたぶんこのコーナーが来たんだと思うんだけど... 学校... 学校なう?」
絢音「『学校なう』とは?」
一同笑。
何となくのその場のムードでの、持ちつ持たれつ獲れ高ベース進行ありきのMCゼリフにも
理知的な個人としての普段どおりの思考法から確認とツッコミを入れざるを得ない、
「流して」の乗っかりというタレントとしてのスキルにまだもやっとした違和感を感じてしまう —
頑なで世慣れないがゆえに清新かつプログレッシヴという乃木坂流ポップネスが
2期生の眠れる獅子:絢音ちゃんにもオリジナルに息づいていることが
上記シーンに続けて確認された好シークエンスでした。



もともとリソース割り振りの厳しいノギザカン・スケジュールにあって異例なことに
前哨の2016年の5月、そして本戦の6月とそれ以降と
絢音ちゃんのキャラクターと武の発露はかつてないほどの好ペースで続きました。
『の「の」』に続いたのは『乃木坂46時間TV 2』 —
っと、もったいないのでこの辺で次回に続く、です。








  

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