どんなお偉いさんにそれなりに愛されるよりも ー さゆりんご軍団遊撃す

乱世そのものを制するのは兵の力だ
兵は生き物であり 作物と同じく
同じ能力同じ数の人間がいても豊作と凶作の時期がある
我が軍は今凶作の時期にあるぞ
この曹操の運気もまた然りではないか?

袁紹が裏にいて様々な戦が仕掛けられてくるのなら
その挑発すべてに乗ってみよ
食糧と財の備蓄はすべて失ってもかまわん!
しかし戦うたびに兵は精強にならねばならん
そのように戦え  (曹操)
—『蒼天航路』その百二十 より



やってきました『乃木坂46時間TV deux』! ってな煽りが妥当な筈のタイミングの今エントリ、
本来なら、知られざる面の発露とハネを期待するメンバーへの迫撃弾幕を張っときたかったのですが、
そうなるともうすごい量を書かなきゃいけなくなっちゃうの
こういうメンバーがいますこういう注目ポイントがあります
こういうカップリングがチームがカルテットが趣味グループがあります
こういう絢音ちゃん(鈴木絢音)に期待しますこういう純奈(伊藤純奈)がおもろいです、
って書いてくと もう キリがないのよ だからもうシンプルにいこうと思ってぇ 書くと
さゆりんご軍団の結団式を遅ればせながらレヴューしておくにとどまったり するわけですよ
ンフフフ うん... まあ、しょうがないよ?



去る5/24のニコニコ生放送『「さゆりんご軍団」団員全員生出演!~結団式&軍団企画会議~』は
この軍団の持つナンセンスでメタフィクショナルな理屈無用の武がめいっぱい咲き誇る
驚異の初動画コンテンツとなっていました。
軍団親衛隊(ファン)の大方の予想を大胆に裏切ってMCはなんと琴子(佐々木琴子)!
シワが寄るほどに台本を両手で握りしめ、噛み噛み詰まり見失いながらもポップに溌剌と
照れ笑い・あたふた・ツッコまれイジられを含めての、従来にも増しての「ならでは」の武威。
リードご挨拶程度の冒頭1分で、さすがの副軍団長っぷりを見せつけました。
そして影のスーパー縁の下MCとも言うべきかりんちゃん(伊藤かりん)の八面六臂の水面下の活躍。
他メンバー3人に、台本&進行具合に、リスナーに、と細かに目を配っての、人3倍4倍の頭の回転。
軍団長さゆりんご(松村沙友理)登場前後の2分間でもはや
「危なっかしくてスリリングで目が離せない」と「安心して観てられる」の高度な並立が約束されます。
開始1分半でお迎えされたさゆりんは「軍団」のていに引きずられるあまりか
英米の戦争映画の将軍か何かを想わせる奇怪なムチャ出の動きと男性声色での挨拶。
反省と照れと次の一手への迷いからか、目を伏せて含み笑いと沈黙。
「分かんない キャラ設定が分かんない」「恥ずかしくなっちゃってるw」と
すかさずの完璧オブリガートで、笑いを取り、場を収め、演者とリスナーの内心を代弁するかりん妙技。
「ぽんこつ」「天然」「ぶっ飛び」の猛将たちが思うままに遠慮なく武を揮うのを
陰に陽に表で裏でサポートし采配する知的アスリートの反射神経が早くも発揮された名シーンでした。



最初のコーナーは「さゆりんご軍団って何?」。
まずは "軍団の結成はいつごろ?" という文字メディアではおなじみのいつものお戯れ。
蘭世(寺田蘭世)が誌名を伏せつつも『EX大衆』の「nogimate」絡みの由縁をかなり巧く説明するも
正式な旗揚げ時期や蘭世・かりんの入団時期は相変わらずあやふやなままでした。
「やんわり(蘭世)」「ぬるっと(琴子)」こそが軍団の身上、ということこそが真実なのでしょう。

リスナーのコメントから好きなアニメの話で唐突に沸くヲタ3名、というくだりが一段落して
「いま『良きところ』?」と誰にともなく訊いてしまう琴子!
日本芸能史上でも屈指と謂われるリードぽんこつ、リード天然の名に恥じぬ進行テクニックです。
"秘密結社の割りには全然隠れてないよね" "普段は4人で遊んだりするの?" と話題は進み、
握手会終りのごはんの誘いは断らない4人という内輪話が耳寄り情報でした。

いつ、どれほどのスピードで頭と目を使っているのか計り知れないかりんちゃん、
「琴子ってこんなに喋んのな」というリスナーのコメントを拾います。
受けて琴子「喋るよぅ〜 あの リラックスしてたら喋ると思う けっこう」と。
リラックスしてたら自在に喋る琴子、というのは
『乃木けん』『46時間TV』『乃木坂46の「の」』で相応に出てることの筈なのですが
その徹底した周知という面からも、さゆりんご軍団の目的は既に半ば達せられていると言えませう。

"この4人はどうやって集まったの?" に答えてさゆりん
「(左右の琴蘭を指して)この2人は ほんとに なんか わたしがお話したかった2人で
 かりんちゃんは... まあ 事務の人」
ね〜え〜と抗弁を続けるかりんちゃんでしたが、もちろんそれは
フィクション巧者とコミュニケーション巧者の間のお戯れフェンシングのキメ落としなのでした。
ちなみにさすがのニコ生番組陣、
かりんちゃんのお姉さんがかりん・さゆりんの中間の顔、という話を受けて
さゆりん&かりんの顔を交互にオーヴァーレイするという芸の細かさ。

"軍団長らしいことはなんかしてもらったの?" のQはなかなかコアなトークを呼びました。
蘭世「ここの指揮って全部 松村さんから ですか
   なんか こういうことしたいとか 動画とかも こういうの撮りますっていう時も
   全部 松村さんから言ってくれるから —」
かりん「なんか アイディア よく出ますよね 頭固いもんね ウチらね」
さゆりん「なんか 考えんのめっちゃ好きなんだよね なんか 全然ね ほんと やってないこと
     毎日 もうほんと 寝る前は なんか メンバーがこういうことしたら面白いのに
     っていうのを すごい 運営並みに考えてるから —」
    「わたし なんか 作りたいもん ほんと なんか... 全然上手くできないけど なんか —」
バック・グラウンドで発酵せしさゆりんのクリエイティヴな希求と愛とヴィジョンが
思いがけずシリアスに噴出した名シークエンスで、しんみり&息詰まることしばし。

「運営」は実際ここのところ、なかなかどうして10歩も20歩も乃木坂ちゃんに譲って/寄せて
乃木坂ちゃんの個々の魅力のダイナミクスをそのまま天下に放てばそれでいい、ってなふうに
苦労しいしい、渋々半分、脱帽半分、お見逸れしますたと随分「軟化」はしてるのですよね。
それでも「リソースの問題」が各所で身重く横たわる。
可愛さ余ってアンチ心百倍の狂えるヲタハザード一部のみならず
ファン間にも、そしてメンバー間にも
「せめてここをこう、こう、こうしさえすればいい筈なのに!」という希求と号びは満ち溢れてます。
そしてだからこそ、ムチャ出を含めたメンバー発信のコンテンツ/パフォーマンス案は
いくらでも出てきていいし、何よりも歓迎すべきもの、優先されるべきものの筈なのです。
近しく端的な好例で言えば『生のアイドルが好き』におけるさゆりん&かなりん(中田花奈)の
半分乃木坂的、半分ニコ生的な、デンジャラスなまでの出の姿勢こそは
「テレビの論理」「アイドル界の論理」を軽々と超えて高く飛翔する乃木坂論理の最たるものでしょう。
あなた
いつどこで「2期生の知られざる魅力のポテンシャル」を知りましたか?
いつどこで「今に繋がるかなりんの笑いの武」を知りましたか?
それは「昔」の運営が積極的に大々的にあなたにプレゼンテーションしてきたものでしたか?
乃木坂は乃木坂の力で勝つから乃木坂なのだ —
いま一度、われわれは乃木坂ちゃんの「作りたいもの」を信じ直すべきなのです。

なんかしんみりしちゃいましたね、とばかりに感動&面映さでスタジオ&リスナーが固まるかの瞬間、
突破口を開くはかりんちゃん「琴子がね もうカンペが出たら すぐ動かなきゃならない —」
蘭世「あはー あるね あるね そういうのw」かりん「焦っちゃって焦っちゃってw」
琴子「いま『良きところ』ですか?w」
一見テキトーに見えて実に好バランスな、攻守自在のこの軍団のコンビネーションの妙でした。



続いてのコーナーは「軍団のロゴとかをいろいろ考えちゃおう!」。
ここはさすがのニコニコ動画陣営の特有の文化的人脈の為せるワザといったところ、
五月病マリオ氏という漫画家/イラストレーターの方が思いがけなく(失礼!)登場し、
貞本義行氏・真島ヒロ氏に負けず劣らずの献身太っ腹サーヴィスが提供されます...



...と、良きところ(?)で一旦切り、また次回に続けましょう
となっても... まあ、しょうがないよ?
飽くまでも悪魔でも予定は未定ですが
まだまだ放送開始後わずか13分ぶんのこの結団式レヴューを終えた暁には
『46時間TV deux』に『un』も絡めての独断・詳細レヴューをもぶっこいていく予定です。
願わくは、今回はチーム出張地方ロケが為されませんように!
齋藤飛鳥パイセン宿願の2期生コラボ企画が陽の目を見ますように!
絢音ちゃんの「電視台」のリヴェンジ戦が成功しますように!
純奈の「そんなことってあるぅ!?」が何発も炸裂しますように!








  

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