虚実の皮膜から愛をこめて — さゆりんご軍団出陣す
曹操はなにゆえ曹操であるか!
曹操孟徳は天下のものである
曹操に天下を見るならば曹操のもとにおれ!!
青州兵とは確かに もっとも迅速にして獰猛極まりない軍である
その青州兵が曹操のもとに中黄太乙の夢を見るならば
曹操孟徳は青州兵のものである (曹操)
—『蒼天航路』 その八十六 より
タイミングを逸してすっかり遅ればせにはなってしまいましたが、
去る16/03/27の『乃木坂46の「の」』第156回の2人喋り企画今期ラスト回は
"さゆりんご軍団" の軍団長&副軍団長:さゆりん(松村沙友理)&琴子(佐々木琴子)の出演で
2人のナンセンス武が存分に活かされるとともに、知られざるリアルの姿も垣間見れる傑作回でした。
ここではいつもの聴き書きメソッドでその武をたっぷりご紹介しておきましょう。
オープニング・トークでは、もしかしたら音声上では初披露となる琴子の「りんごさん」呼びが —
さゆりん「2人喋り ありがたい...
ね? まさか なんか この組み合わせになるとは思わないで ほんと ね?」
琴子「なんか 2人喋りやってるなぁって思ってて で なんか 絶対呼ばれないだろうなぁって
ちょっと思ってたんですよ わたし でもなんか 呼ばれて ちょっとびっくりしてます
しかも りんごさんと —」
(中略)
さゆりん「でも なんか 琴子 今日もかわいいねー なんかほんとにさぁ 綺麗な顔してるよね マジで
なんか思った 今日改めて 髪もさ なんか綺麗だしさ 眉毛も綺麗だしさ なんか肌も綺麗だし
なんか 綺麗だよねー」
琴子「いえいえ りんごさんのほうが」
さゆりん「いやー なんか まっちゅん別に なんか 綺麗って感じより なんか赤ちゃんっぽい感じ 顔が」
琴子「でもどっちかっていうと かわいい系の綺麗です」
さゆりん「あ ほんと? ポニポニしてる?
琴子「あひゃひゃひゃ ポニポニ?」
さゆりん「も やばいの 顔がポニポニしていて...」
琴子「ふぁあ〜あ...」
2次元ヲタ特有の共通言語なのか、この後もさゆりん・琴子双方に多用される
「ふわ〜」とも「はぁ〜」とも「ふぁ〜」とも聞こえる謎の感嘆詞に
琴子のリラックス感が見えました。 ※1
CM明け、2人喋り回の定番ミニ・コーナー "メンバーA、メンバーBを語る" の
「松村沙友理、佐々木琴子を語る」では
琴子が殊の外、事あるごとに各所で語っている、やってみたいこと:ラジオ番組への適性が
多くのファンも思いがけないくらいに鮮烈に表れます。
亡き『サガラとキヨトの乃木坂ぷぷぷ』第5回での週替わりナレーターを務めた時にも見られたように
声優さんよろしくキャラクターに成りきる際の音声パフォーマンスでの琴子は
明るくはしゃいでであれ、しっとり落ち着いてであれ、自在に上手にこなすのです。
Q役の琴子はいつになくキャピつき軽く舌足らずめにはしゃぎ屋さん幼児のようなていで攻めます。
琴子「琴子って 一言で言うとどんな人ですか?」
さゆりん「気になる人」(琴子「ふぁあ〜あ」)
琴子「さゆりんごの知っている琴子の秘密を教えてください」
さゆりん「ダンスとかは も 完璧にしたいので も 誰よりも練習をしている」(ふぁあ〜あ)
琴子「昔の琴子と今の琴子はどんなところがちがう?」
さゆりん「喋れる先輩が増えたぁ!」(はっ!)
琴子「琴子との一番の想い出は?」
さゆりん「さゆりんご軍団にすごく好意的だったあの頃」
琴子「今後の琴子に期待することは!?」
さゆりん「や 琴子は ほんとになんか まっちゅんは逸材だなぁと思うので
も 琴子の今後は全て期待しております」
琴子「さゆりんごさん ありがとうございまふぅ あのぅ いろいろ全部うれしいです」
謎の感嘆詞「ふぁあ〜あ」は、何かしらの感慨を表す際のどうやら万能の一語のようですね。
再びCM明けて、声を合わせての番組名アナウンス。
さゆりんは意図不明なおふざけで「乃木坂46のぱ」と出たとこ任せの小ネタを。
ところが
さゆりん「『ぱ』のほうがかわいいよ」
琴子「いや 『ぷ』のほうがかわいい気がします」
さゆりん「あ あ〜〜 ん う〜〜ん... でも『ぷ』はあったから 昔...」
琴子「あ あ〜〜〜〜〜 そうだそうだそうだ うっふふ」
とメタでブラックな含み笑いのネタへと発展。
サイタマン7の一員であった琴子には天佑転じて残念な顛末になった『乃木坂ぷぷぷ』のことを
こんなふうにシャレめかしてネタ処理できるのも
2人の虚実皮膜ギャグ感覚に通底するものがあるゆえかと思わせる、煌めく1シークエンスでした。
続けての2人喋り企画特有のフリー・トークのコーナーでは
アニヲタ/2次元ヲタを公言するさゆりん・琴子のヲタ言説が遠慮会釈なく爆裂。
話の内容のみならず、グフグフデュフデュフ発声が独特のヲタ喋り不思議時空を現出させます。
殊に急激にディープなコア話題に突入したのは
任天堂ゲームキューブに関する、乃木坂ファン大半そっちのけも辞さないマニアックなニッチ話 —
さゆりん「で 最近ね ゲームキューブ買いましてぇ —」
琴子「ふえ〜 なんで 今?」
さゆりんは「すごい!琴子 やっぱ知ってんだね」と同志発見の喜びに沸き
ゲームに関する懐かし話・あるある話・マニアック悪ふざけストレンジ話を連発しますが、
琴子も然る者。
ゲームキューブって今も売ってるんですね、売ってたらわたしも買いそうかも、
ピクミンをわざと殺す、わたしは独りでコンピュータ相手でなくちゃんとお兄ちゃん2人と戦ってた、
お兄ちゃんには勝てない、フルボッコされてオワリ、等々と
こどもらしい古のゲーム狂っぷりをはしゃぎつつ披露し
さゆりんの突っ走るマニアで通なゲーム話に互角のやりとりを見せていました。
あてもないのにもう1つ買い開封してもいないというさゆりんのコントローラーを
琴子がお宅にお邪魔して初使用する記念すべき日の動画が『755』にあがる日が待たれます。
「佐々木琴子、松村沙友理を語る」では
フィクショナル存在に成りきるスキルではさすがに1枚上手のさゆりんの幼女アニキャラ読みが見事。
が、ここの見過ごされがちな白眉はラストにあります。
さゆりん「琴子ありがと〜ぉ! アイ・ラビュユ〜〜!」
琴子「あぁ〜〜〜 ミー・トゥー?」
これはおそらく2014年10月号『EX大衆』の「nogimate」、
研究生時代の琴子&蘭世(寺田蘭世)が連載企画に新加入した回のさゆりんのセリフを踏んでいます。
飄々淡々としているように見えて、意外や義理堅く律儀であるっぽい琴子の人格が透けて見えました。
※2
メジャー場では16/02/07の第42回『乃木坂工事中』バレンタイン回でヴェールを脱いだ
さゆりんご軍団ですが、
その歴史は意外と古く、文献上では
2015年5月号『EX大衆』の「nogimate」第23回で「勝手に入れてる」言説が見られます。 ※3
さゆりんのこの構想がバック・グラウンドのいつどこで生まれ初めに言及されたかは不詳ながら、
同連載第22回ではかわいいと思う2期生メンバーとして寺田蘭世の名が挙げられており ※4
さゆりんの愛おしみパワー、どうにかしてあげたいモーティヴが感じられます。
それは当然、
理解されがたいヲタ趣味ゆえにメンバー間でさえ孤独に陥りがちな人見知りベイビーたちの
緩やかな連合体、気の置けない無礼講ゾーンを、運営の意向抜きに勝手気ままに作り出すという
フィクション・キャスティング名人さゆりんならではのムチャ出の技巧でもあるでしょう。
実際、「カップリング」を無理筋にでも作り出してはいつの間にか諦める「運営」をよそに
みなみおな/わかれかたん/あしゅななみん/あっしゅんきんちゃん/女子校カルテット... 等々は
ファンからもメディア人各位からも根強く高評価な支持を得ているのであり、
このさゆりんご軍団もまた広い歓迎と面白がりを既に呼んでいます。
軍師にしてコミュ巧者のかりんちゃん(伊藤かりん)をも「大臣」に得て
なんなら欅坂46の土生瑞穂ちゃんをも勧誘し(笑) ※5
乃木坂46ならではの、虚実皮膜の境を軽やかに舞いふざけるポップなプロジェクトとなるでしょう。
「出番」「場」を勝手に作り出し、運営の意向や仕掛けに拠らないメンバー先導型のプロダクト。
それはますます大きくなり、ますます大バジェットの絡む乃木坂46にあっては
「ならでは」の楽しさを担保する大事なひとつの生命線とも言えるものの筈。
「どこを見ても何を見てもなんとか48、そして何にもオモロくない」
みたいな言い方をされるようになれば、それはむしろ乃木坂46にとっての最大の危機でしょう。
他の何にも増してゆるふわながら、「軍団」を名乗るこのグループの武に俟たれるものは大きいのです。
※1
琴子自身による表記は以下参照
私の趣味の話題が多いです、すい ません@佐々木琴子 | 乃木坂46 研究生 公式ブログ より
「てか4Gが新しく発売されるんですね...
新しいの買わなくなってから沢山でてるなぁ
ふあー」
※2
第17回「nogimate 新メンバー加入!」より
— 松村さんも2期生から来たら受け入れる態勢はあるんですよね?
松村)ウェルカム! ミー・トゥー。
— ミー・トゥーは謎ですが大歓迎ということで。(後略)
※3
第23回「nogimate 弱虫ペダル」松村・佐々木・井上小百合 回より
— そういえば、佐々木さんは松村さんのさゆりんご軍団に入ってるそうですよ。
佐々木)え?
井上)勝手に入れてる(笑)。
松村)そう。ただ、正式メンバーは蘭世で、琴子はさゆりんごへの愛がまだ薄いから仮メンバーなんだけど。
— 佐々木さん、どうですか?
佐々木)愛が濃くなったら入りたいです。
松村)いつ頃になりそう?
佐々木)数年後ですかね。
松村)え〜、もうまっちゅんは卒業しちゃうかもしれないじゃん(笑)。
佐々木)そもそも、どういう軍団なんですか?
松村)「先輩、今日もかわいいですね」とさゆりんごを持ちあげてもらう会なの。
— 蘭世さんは褒めてくれるんですか?
松村)うーん。蘭世もさゆりんご軍団に入ってることは知らないので。
井上)嘘でしょ(笑)。
※4
第22回「nogimate ユリ熊嵐」松村・川後陽菜 回より
— 2期生で「この子かわいいな」と思うメンバーは誰ですか?
(中略)
松村)最近は(寺田)蘭世。顔が小さくて髪の毛が長いのが、私の好きなタイプと一致してるんです。ブログではガツガツ感があるのに、実際はオドオドしてるところもかわいい。
川後)そう!ブログと現実のギャップがいいよね。
松村)「がんばってるんだな」と思うと萌える。ガウガウしちゃいたい(笑)。たまごっちみたいに蘭世を育てたいなぁ。
※5
2016年4月号『BUBKA』「ふぞろいのさゆりんご軍団」より
松村)みんなのOKが出たので、やりまーす!じゃあ、今後はメンバーだけじゃなくて、大きい組織にするためにどんどん勧誘していきます。
伊藤)欅坂の土生瑞穂ちゃんをスカウトしたらいいと思います。アニメ好きだから。
プライバシー ポリシー
曹操孟徳は天下のものである
曹操に天下を見るならば曹操のもとにおれ!!
青州兵とは確かに もっとも迅速にして獰猛極まりない軍である
その青州兵が曹操のもとに中黄太乙の夢を見るならば
曹操孟徳は青州兵のものである (曹操)
—『蒼天航路』 その八十六 より
タイミングを逸してすっかり遅ればせにはなってしまいましたが、
去る16/03/27の『乃木坂46の「の」』第156回の2人喋り企画今期ラスト回は
"さゆりんご軍団" の軍団長&副軍団長:さゆりん(松村沙友理)&琴子(佐々木琴子)の出演で
2人のナンセンス武が存分に活かされるとともに、知られざるリアルの姿も垣間見れる傑作回でした。
ここではいつもの聴き書きメソッドでその武をたっぷりご紹介しておきましょう。
オープニング・トークでは、もしかしたら音声上では初披露となる琴子の「りんごさん」呼びが —
さゆりん「2人喋り ありがたい...
ね? まさか なんか この組み合わせになるとは思わないで ほんと ね?」
琴子「なんか 2人喋りやってるなぁって思ってて で なんか 絶対呼ばれないだろうなぁって
ちょっと思ってたんですよ わたし でもなんか 呼ばれて ちょっとびっくりしてます
しかも りんごさんと —」
(中略)
さゆりん「でも なんか 琴子 今日もかわいいねー なんかほんとにさぁ 綺麗な顔してるよね マジで
なんか思った 今日改めて 髪もさ なんか綺麗だしさ 眉毛も綺麗だしさ なんか肌も綺麗だし
なんか 綺麗だよねー」
琴子「いえいえ りんごさんのほうが」
さゆりん「いやー なんか まっちゅん別に なんか 綺麗って感じより なんか赤ちゃんっぽい感じ 顔が」
琴子「でもどっちかっていうと かわいい系の綺麗です」
さゆりん「あ ほんと? ポニポニしてる?
琴子「あひゃひゃひゃ ポニポニ?」
さゆりん「も やばいの 顔がポニポニしていて...」
琴子「ふぁあ〜あ...」
2次元ヲタ特有の共通言語なのか、この後もさゆりん・琴子双方に多用される
「ふわ〜」とも「はぁ〜」とも「ふぁ〜」とも聞こえる謎の感嘆詞に
琴子のリラックス感が見えました。 ※1
CM明け、2人喋り回の定番ミニ・コーナー "メンバーA、メンバーBを語る" の
「松村沙友理、佐々木琴子を語る」では
琴子が殊の外、事あるごとに各所で語っている、やってみたいこと:ラジオ番組への適性が
多くのファンも思いがけないくらいに鮮烈に表れます。
亡き『サガラとキヨトの乃木坂ぷぷぷ』第5回での週替わりナレーターを務めた時にも見られたように
声優さんよろしくキャラクターに成りきる際の音声パフォーマンスでの琴子は
明るくはしゃいでであれ、しっとり落ち着いてであれ、自在に上手にこなすのです。
Q役の琴子はいつになくキャピつき軽く舌足らずめにはしゃぎ屋さん幼児のようなていで攻めます。
琴子「琴子って 一言で言うとどんな人ですか?」
さゆりん「気になる人」(琴子「ふぁあ〜あ」)
琴子「さゆりんごの知っている琴子の秘密を教えてください」
さゆりん「ダンスとかは も 完璧にしたいので も 誰よりも練習をしている」(ふぁあ〜あ)
琴子「昔の琴子と今の琴子はどんなところがちがう?」
さゆりん「喋れる先輩が増えたぁ!」(はっ!)
琴子「琴子との一番の想い出は?」
さゆりん「さゆりんご軍団にすごく好意的だったあの頃」
琴子「今後の琴子に期待することは!?」
さゆりん「や 琴子は ほんとになんか まっちゅんは逸材だなぁと思うので
も 琴子の今後は全て期待しております」
琴子「さゆりんごさん ありがとうございまふぅ あのぅ いろいろ全部うれしいです」
謎の感嘆詞「ふぁあ〜あ」は、何かしらの感慨を表す際のどうやら万能の一語のようですね。
再びCM明けて、声を合わせての番組名アナウンス。
さゆりんは意図不明なおふざけで「乃木坂46のぱ」と出たとこ任せの小ネタを。
ところが
さゆりん「『ぱ』のほうがかわいいよ」
琴子「いや 『ぷ』のほうがかわいい気がします」
さゆりん「あ あ〜〜 ん う〜〜ん... でも『ぷ』はあったから 昔...」
琴子「あ あ〜〜〜〜〜 そうだそうだそうだ うっふふ」
とメタでブラックな含み笑いのネタへと発展。
サイタマン7の一員であった琴子には天佑転じて残念な顛末になった『乃木坂ぷぷぷ』のことを
こんなふうにシャレめかしてネタ処理できるのも
2人の虚実皮膜ギャグ感覚に通底するものがあるゆえかと思わせる、煌めく1シークエンスでした。
続けての2人喋り企画特有のフリー・トークのコーナーでは
アニヲタ/2次元ヲタを公言するさゆりん・琴子のヲタ言説が遠慮会釈なく爆裂。
話の内容のみならず、グフグフデュフデュフ発声が独特のヲタ喋り不思議時空を現出させます。
殊に急激にディープなコア話題に突入したのは
任天堂ゲームキューブに関する、乃木坂ファン大半そっちのけも辞さないマニアックなニッチ話 —
さゆりん「で 最近ね ゲームキューブ買いましてぇ —」
琴子「ふえ〜 なんで 今?」
さゆりんは「すごい!琴子 やっぱ知ってんだね」と同志発見の喜びに沸き
ゲームに関する懐かし話・あるある話・マニアック悪ふざけストレンジ話を連発しますが、
琴子も然る者。
ゲームキューブって今も売ってるんですね、売ってたらわたしも買いそうかも、
ピクミンをわざと殺す、わたしは独りでコンピュータ相手でなくちゃんとお兄ちゃん2人と戦ってた、
お兄ちゃんには勝てない、フルボッコされてオワリ、等々と
こどもらしい古のゲーム狂っぷりをはしゃぎつつ披露し
さゆりんの突っ走るマニアで通なゲーム話に互角のやりとりを見せていました。
あてもないのにもう1つ買い開封してもいないというさゆりんのコントローラーを
琴子がお宅にお邪魔して初使用する記念すべき日の動画が『755』にあがる日が待たれます。
「佐々木琴子、松村沙友理を語る」では
フィクショナル存在に成りきるスキルではさすがに1枚上手のさゆりんの幼女アニキャラ読みが見事。
が、ここの見過ごされがちな白眉はラストにあります。
さゆりん「琴子ありがと〜ぉ! アイ・ラビュユ〜〜!」
琴子「あぁ〜〜〜 ミー・トゥー?」
これはおそらく2014年10月号『EX大衆』の「nogimate」、
研究生時代の琴子&蘭世(寺田蘭世)が連載企画に新加入した回のさゆりんのセリフを踏んでいます。
飄々淡々としているように見えて、意外や義理堅く律儀であるっぽい琴子の人格が透けて見えました。
※2
メジャー場では16/02/07の第42回『乃木坂工事中』バレンタイン回でヴェールを脱いだ
さゆりんご軍団ですが、
その歴史は意外と古く、文献上では
2015年5月号『EX大衆』の「nogimate」第23回で「勝手に入れてる」言説が見られます。 ※3
さゆりんのこの構想がバック・グラウンドのいつどこで生まれ初めに言及されたかは不詳ながら、
同連載第22回ではかわいいと思う2期生メンバーとして寺田蘭世の名が挙げられており ※4
さゆりんの愛おしみパワー、どうにかしてあげたいモーティヴが感じられます。
それは当然、
理解されがたいヲタ趣味ゆえにメンバー間でさえ孤独に陥りがちな人見知りベイビーたちの
緩やかな連合体、気の置けない無礼講ゾーンを、運営の意向抜きに勝手気ままに作り出すという
フィクション・キャスティング名人さゆりんならではのムチャ出の技巧でもあるでしょう。
実際、「カップリング」を無理筋にでも作り出してはいつの間にか諦める「運営」をよそに
みなみおな/わかれかたん/あしゅななみん/あっしゅんきんちゃん/女子校カルテット... 等々は
ファンからもメディア人各位からも根強く高評価な支持を得ているのであり、
このさゆりんご軍団もまた広い歓迎と面白がりを既に呼んでいます。
軍師にしてコミュ巧者のかりんちゃん(伊藤かりん)をも「大臣」に得て
なんなら欅坂46の土生瑞穂ちゃんをも勧誘し(笑) ※5
乃木坂46ならではの、虚実皮膜の境を軽やかに舞いふざけるポップなプロジェクトとなるでしょう。
「出番」「場」を勝手に作り出し、運営の意向や仕掛けに拠らないメンバー先導型のプロダクト。
それはますます大きくなり、ますます大バジェットの絡む乃木坂46にあっては
「ならでは」の楽しさを担保する大事なひとつの生命線とも言えるものの筈。
「どこを見ても何を見てもなんとか48、そして何にもオモロくない」
みたいな言い方をされるようになれば、それはむしろ乃木坂46にとっての最大の危機でしょう。
他の何にも増してゆるふわながら、「軍団」を名乗るこのグループの武に俟たれるものは大きいのです。
※1
琴子自身による表記は以下参照
私の趣味の話題が多いです、すい ません@佐々木琴子 | 乃木坂46 研究生 公式ブログ より
「てか4Gが新しく発売されるんですね...
新しいの買わなくなってから沢山でてるなぁ
ふあー」
※2
第17回「nogimate 新メンバー加入!」より
— 松村さんも2期生から来たら受け入れる態勢はあるんですよね?
松村)ウェルカム! ミー・トゥー。
— ミー・トゥーは謎ですが大歓迎ということで。(後略)
※3
第23回「nogimate 弱虫ペダル」松村・佐々木・井上小百合 回より
— そういえば、佐々木さんは松村さんのさゆりんご軍団に入ってるそうですよ。
佐々木)え?
井上)勝手に入れてる(笑)。
松村)そう。ただ、正式メンバーは蘭世で、琴子はさゆりんごへの愛がまだ薄いから仮メンバーなんだけど。
— 佐々木さん、どうですか?
佐々木)愛が濃くなったら入りたいです。
松村)いつ頃になりそう?
佐々木)数年後ですかね。
松村)え〜、もうまっちゅんは卒業しちゃうかもしれないじゃん(笑)。
佐々木)そもそも、どういう軍団なんですか?
松村)「先輩、今日もかわいいですね」とさゆりんごを持ちあげてもらう会なの。
— 蘭世さんは褒めてくれるんですか?
松村)うーん。蘭世もさゆりんご軍団に入ってることは知らないので。
井上)嘘でしょ(笑)。
※4
第22回「nogimate ユリ熊嵐」松村・川後陽菜 回より
— 2期生で「この子かわいいな」と思うメンバーは誰ですか?
(中略)
松村)最近は(寺田)蘭世。顔が小さくて髪の毛が長いのが、私の好きなタイプと一致してるんです。ブログではガツガツ感があるのに、実際はオドオドしてるところもかわいい。
川後)そう!ブログと現実のギャップがいいよね。
松村)「がんばってるんだな」と思うと萌える。ガウガウしちゃいたい(笑)。たまごっちみたいに蘭世を育てたいなぁ。
※5
2016年4月号『BUBKA』「ふぞろいのさゆりんご軍団」より
松村)みんなのOKが出たので、やりまーす!じゃあ、今後はメンバーだけじゃなくて、大きい組織にするためにどんどん勧誘していきます。
伊藤)欅坂の土生瑞穂ちゃんをスカウトしたらいいと思います。アニメ好きだから。
