愛し愛されて生きることのアート — 『生ドル』第25回に見るかなりんの神算鬼謀
玄徳殿
あなたの徳の器はまことに計り知れない!
大いなる敬意のもとに私の武の器をお示し申そう! (関羽)
— 『蒼天航路』その六十六 より
いやあ、スゴかったですね、『生のアイドルが好き』第25回:
「生ドル2周年!乃木坂46 2期生も2周年SP!」。
ぶっちゃけ、「かなりん(中田花奈)さゆりん(松村沙友理)別に推しじゃねーし」という人でも
推しの2期生目当てで初めて観てみたという人もいらっしゃることでしょう。
ここでは、都合付かず観れなかった、スカパー・チャンネル「Pigoo」で観る、という人にも向けて
この『生ドル』という乃木坂屈指のナンセンス・プロダクト、そしてかなりん&さゆりんの武と徳の器、
とりわけ今回はかなりんの
理知と熱情を二つながら瞬間瞬間のパフォーマンスに落としこむ神算鬼謀の冴えに焦点をあてて
2期生出演部分に絞ってこの「神回」をレヴューしておきます。
残念ながらカットありありが不可避の「Pigoo」のほうでも5/3(日)より放送開始です。
MCのかなりん&さゆりんが画面左手、2期生11名が右手のひな壇、
11名は年齢の若い順に左から前列6名、後列5名という並び。
着席&自己紹介からさっそく最年少みりあ(渡辺みり愛)に「みりあたんぺろぺろ」のかなりんは
最初のコーナー「エア握手会」で早々と
未来の古典・伝説となること必至の必殺のパフォーマンスを繰り出します。
別カメラで抜かれたヴァーチャル対面画面の2期生に
左手画面外からファンに扮したかなりんが「それっぽい」会話を投げかけていくというアドリブ劇。
「剥がし」役のさゆりんにすかさず「『1枚でーす』って言って」と演出まで付け加えスタート。
1番手みりあには、ひめたん(中元日芽香)イジり時におなじみの感極まって上ずった女声で
女性ドルヲタのハイな感激状態を見事に表現 — もしくはいつもの自分のドルヲタっぷりを再現。
「みりあたん、みりあたんはなんでそんなかわいいの〜?」
とフル・スロットルでぶっ飛ばすかなりんに
「花奈ちゃんのほうがかわいいよ〜」としっかり返すみりあはさすがの芸達者。
後ろに映りこんでいるじゅんな(伊藤純奈)が口許を押さえてくすぐったげに爆笑しているのが
早くもこのコーナー企画の大成功を予告していました。
2番手あーちゃん(鈴木絢音)は
生放送・1人フィーチャー・1期生の先輩との絡み・「外仕事」、と未知の緊張であっぷあっぷなせいか
照れ・はにかみで反応薄めの口数少な。
ところがかなりん先輩はいきなりデフォルメの利いたグフグフ口調の男ヲタ役にシフトし
神がかった笑いのセンスを加速させます。
「あーちゃんとあやねって どっちって呼ばれたい?」
「う〜ん じゃあ新しいあだ名付けちゃおっかな」
「じゃあ う〜ん『ズッキー』。 あの 専ニク オレだけが呼びたい...」
あまりにもビザールでフリーキーないきなりの洗礼にあーちゃんはタジタジ。
後ろの2期生はわーきゃーひいい〜の笑いと悲鳴の嵐。
席に戻ったあーちゃんに再びいきなり「ズッキー」と呼びかけみては、困る顔に「ごめんね〜」と。
イジり・ツッコミ・ボケ・脚本・演出・回収を瞬時に独りで切り替え受け持つような八面六臂の武。
「大丈夫かな、泣いちゃわないかな」とばかりに
困惑顔のあーちゃんに後ろ席から手を伸ばすみおな(堀未央奈)、と乃木坂伝統美も麗しい。
3番手じゅんなは、ここで早くも良い素のキャラ、自然体の魅力を思いがけず放ちます。
まるでミュージカル/宝塚の舞台女優然としたウェスト手重ねポーズで立ち位置へと歩く姿に
「貫禄あるぅ〜」とガヤと笑いが起こります。
握手演技が始まると、今度はシャイで口下手で絡み辛そうな男ヲタ役とスパイスを効かすかなりん。
「う うん。じゅんな...」
(え!また違うキャラ?)とばかりに一瞬驚いたように目を見開いたじゅんなはめげずに立て直し
「お名前なんていうんですか?」「声けっこう低いですね いっしょですね」と好ペース。
ところがそれに、してやったりとばかりにかなりんは攻勢をかけます。
「あ いっしょ!? ほんとに いっしょ!? グ フ フ フ フ ありがと」
純奈「いくつなんですか?」花奈「いくつ? え いくつに見えるぅ?」
沙友理「やだー!お時間でーす!」
場は完全に「あるある」と「あったらコワい、でもありそう」の狭間でスリルとナンセンスを楽しむ
爆笑と悲鳴に満ちあふれ、コンダクターかなりんの導くがままのノン・ストップ・アトラクション。
演技を終えて「やり辛いんですけどぉ!」と軽口を叩きつつ戻っていくじゅんなには
先だっての『乃木坂工事中』以上のフックを感じた人も多かったことでしょう。
4番手らんぜ(寺田蘭世)はもったいないことに風邪で声がガラガラで辛そう。
それを受けて前半は「お大事にね」と優しく常識的な女性ファン演技のかなりん。
ところが「ツインテール似合ってるね」と一転してまた男ヲタに変身。
らんぜの声が出ないのを慮ってか早めに「お時間」となったのが残念でした。
"真夏(秋元真夏)とはちがって声ガサガサでもかわいい"とフォローも優しいかなりんさゆりん。
5番手琴子(佐々木琴子)は始まる前から「次の人どうぞ、お時間でーす」と
さゆりんのミスでまさかの0秒塩剥がし。
「早い、ウチまだ握手してない」とMC2人のわーきゃー中にも
画面外オフ気味音声での「琴子が謝ってるよ」というそのシーンが惜しまれるところ。
仕切り直して本番では、琴子がいつもの嵐を巻き起こすかと思いきや
かなりんの圧倒的なぶっ飛び芸にノック・アウトで挙動不審に陥りスタンディング・ダウン。
「前髪は 今日分け目いつもといっしょ?」
「でも なんか いつもと1割ぐらいちがうと思ったんだけど ちがうくない...?」
「(さゆりん小声でプロンプト)オレだけが...」
「オレだけ気づいたと思うんだよねぇ だよねぇ そうだよねぇ 琴子ぉ ねぇ オレだけだよねぇ...」
「お時間です!ありがとうございました!」
途中から琴子は頭を触りつつ、キョドキョドが増し、狐につままれたような表情で席に戻りました。
畳み掛けるようなかなりんのキモヲタ攻勢時には「コワい〜」の歓声やんや。
このターンのみならず、さゆりんもまたガヤ・コメントで演出・脚本に随時参加しているのですが
2人の秒単位でのコラボレーションがここでは特に見事でした。
6番手れなち(山﨑怜奈)も大きな見せ場を作ります。
かなりんは引き続きキモヲタ男子口調。
「え 今日の あの 服。なんでそれ着たの?」
「今日はねー かわいいかなーと思って。似合う?」
「えー めっちゃ似合うじゃ〜ん」
「え オレのためにさぁ それ着てきてくれたの? もしかして オレが好きそうだなって思って...」
「そう...かな?」
「『そうかな』?『そうカナ』? オレの名前言ってくれたの? 今 『花奈』って言ってくれたの?」
「だよねぇ そうだよねぇ 覚えてくれてんの? 嬉し〜 マジ嬉し〜」
—「花奈」って言ってるのに「オレ」て!
シュール、バロック、ニューロティック、フリーキーなかなりんのメタ視点の芸がフル炸裂です。
実際にはれなちは普段の握手会のていで普通に受け答えしているだけなのですが
相手の出方にめげずに会話をなんとか続けていこうという姿勢が「そうかな」に繋がり
続く大爆笑シークエンスを導いたわけですね。
また、ひな壇からも「コワい〜(伊藤かりん)」「すごいマシンガン(新内眞衣)」と
しっかりしたガヤも飛び、「オレの名前言ってくれたの?」のくだりでは拍手が巻き起こり、と
まさに「ステージみたい(新内)」な緩急自在のお笑い空間が完璧に成立していました。
と。
もう既に十分に長くなってますが、まだまだ半分にも達してないので
敢えて端折ることなくたっぷりとを期して次エントリに続けます。
3エントリにわたってしまいそうな楽しくもイヤな予感がしますが
「愛し愛されて」や「神算鬼謀」云々もその際にしっかりと。
プライバシー ポリシー
あなたの徳の器はまことに計り知れない!
大いなる敬意のもとに私の武の器をお示し申そう! (関羽)
— 『蒼天航路』その六十六 より
いやあ、スゴかったですね、『生のアイドルが好き』第25回:
「生ドル2周年!乃木坂46 2期生も2周年SP!」。
ぶっちゃけ、「かなりん(中田花奈)さゆりん(松村沙友理)別に推しじゃねーし」という人でも
推しの2期生目当てで初めて観てみたという人もいらっしゃることでしょう。
ここでは、都合付かず観れなかった、スカパー・チャンネル「Pigoo」で観る、という人にも向けて
この『生ドル』という乃木坂屈指のナンセンス・プロダクト、そしてかなりん&さゆりんの武と徳の器、
とりわけ今回はかなりんの
理知と熱情を二つながら瞬間瞬間のパフォーマンスに落としこむ神算鬼謀の冴えに焦点をあてて
2期生出演部分に絞ってこの「神回」をレヴューしておきます。
残念ながらカットありありが不可避の「Pigoo」のほうでも5/3(日)より放送開始です。
MCのかなりん&さゆりんが画面左手、2期生11名が右手のひな壇、
11名は年齢の若い順に左から前列6名、後列5名という並び。
着席&自己紹介からさっそく最年少みりあ(渡辺みり愛)に「みりあたんぺろぺろ」のかなりんは
最初のコーナー「エア握手会」で早々と
未来の古典・伝説となること必至の必殺のパフォーマンスを繰り出します。
別カメラで抜かれたヴァーチャル対面画面の2期生に
左手画面外からファンに扮したかなりんが「それっぽい」会話を投げかけていくというアドリブ劇。
「剥がし」役のさゆりんにすかさず「『1枚でーす』って言って」と演出まで付け加えスタート。
1番手みりあには、ひめたん(中元日芽香)イジり時におなじみの感極まって上ずった女声で
女性ドルヲタのハイな感激状態を見事に表現 — もしくはいつもの自分のドルヲタっぷりを再現。
「みりあたん、みりあたんはなんでそんなかわいいの〜?」
とフル・スロットルでぶっ飛ばすかなりんに
「花奈ちゃんのほうがかわいいよ〜」としっかり返すみりあはさすがの芸達者。
後ろに映りこんでいるじゅんな(伊藤純奈)が口許を押さえてくすぐったげに爆笑しているのが
早くもこのコーナー企画の大成功を予告していました。
2番手あーちゃん(鈴木絢音)は
生放送・1人フィーチャー・1期生の先輩との絡み・「外仕事」、と未知の緊張であっぷあっぷなせいか
照れ・はにかみで反応薄めの口数少な。
ところがかなりん先輩はいきなりデフォルメの利いたグフグフ口調の男ヲタ役にシフトし
神がかった笑いのセンスを加速させます。
「あーちゃんとあやねって どっちって呼ばれたい?」
「う〜ん じゃあ新しいあだ名付けちゃおっかな」
「じゃあ う〜ん『ズッキー』。 あの 専ニク オレだけが呼びたい...」
あまりにもビザールでフリーキーないきなりの洗礼にあーちゃんはタジタジ。
後ろの2期生はわーきゃーひいい〜の笑いと悲鳴の嵐。
席に戻ったあーちゃんに再びいきなり「ズッキー」と呼びかけみては、困る顔に「ごめんね〜」と。
イジり・ツッコミ・ボケ・脚本・演出・回収を瞬時に独りで切り替え受け持つような八面六臂の武。
「大丈夫かな、泣いちゃわないかな」とばかりに
困惑顔のあーちゃんに後ろ席から手を伸ばすみおな(堀未央奈)、と乃木坂伝統美も麗しい。
3番手じゅんなは、ここで早くも良い素のキャラ、自然体の魅力を思いがけず放ちます。
まるでミュージカル/宝塚の舞台女優然としたウェスト手重ねポーズで立ち位置へと歩く姿に
「貫禄あるぅ〜」とガヤと笑いが起こります。
握手演技が始まると、今度はシャイで口下手で絡み辛そうな男ヲタ役とスパイスを効かすかなりん。
「う うん。じゅんな...」
(え!また違うキャラ?)とばかりに一瞬驚いたように目を見開いたじゅんなはめげずに立て直し
「お名前なんていうんですか?」「声けっこう低いですね いっしょですね」と好ペース。
ところがそれに、してやったりとばかりにかなりんは攻勢をかけます。
「あ いっしょ!? ほんとに いっしょ!? グ フ フ フ フ ありがと」
純奈「いくつなんですか?」花奈「いくつ? え いくつに見えるぅ?」
沙友理「やだー!お時間でーす!」
場は完全に「あるある」と「あったらコワい、でもありそう」の狭間でスリルとナンセンスを楽しむ
爆笑と悲鳴に満ちあふれ、コンダクターかなりんの導くがままのノン・ストップ・アトラクション。
演技を終えて「やり辛いんですけどぉ!」と軽口を叩きつつ戻っていくじゅんなには
先だっての『乃木坂工事中』以上のフックを感じた人も多かったことでしょう。
4番手らんぜ(寺田蘭世)はもったいないことに風邪で声がガラガラで辛そう。
それを受けて前半は「お大事にね」と優しく常識的な女性ファン演技のかなりん。
ところが「ツインテール似合ってるね」と一転してまた男ヲタに変身。
らんぜの声が出ないのを慮ってか早めに「お時間」となったのが残念でした。
"真夏(秋元真夏)とはちがって声ガサガサでもかわいい"とフォローも優しいかなりんさゆりん。
5番手琴子(佐々木琴子)は始まる前から「次の人どうぞ、お時間でーす」と
さゆりんのミスでまさかの0秒塩剥がし。
「早い、ウチまだ握手してない」とMC2人のわーきゃー中にも
画面外オフ気味音声での「琴子が謝ってるよ」というそのシーンが惜しまれるところ。
仕切り直して本番では、琴子がいつもの嵐を巻き起こすかと思いきや
かなりんの圧倒的なぶっ飛び芸にノック・アウトで挙動不審に陥りスタンディング・ダウン。
「前髪は 今日分け目いつもといっしょ?」
「でも なんか いつもと1割ぐらいちがうと思ったんだけど ちがうくない...?」
「(さゆりん小声でプロンプト)オレだけが...」
「オレだけ気づいたと思うんだよねぇ だよねぇ そうだよねぇ 琴子ぉ ねぇ オレだけだよねぇ...」
「お時間です!ありがとうございました!」
途中から琴子は頭を触りつつ、キョドキョドが増し、狐につままれたような表情で席に戻りました。
畳み掛けるようなかなりんのキモヲタ攻勢時には「コワい〜」の歓声やんや。
このターンのみならず、さゆりんもまたガヤ・コメントで演出・脚本に随時参加しているのですが
2人の秒単位でのコラボレーションがここでは特に見事でした。
6番手れなち(山﨑怜奈)も大きな見せ場を作ります。
かなりんは引き続きキモヲタ男子口調。
「え 今日の あの 服。なんでそれ着たの?」
「今日はねー かわいいかなーと思って。似合う?」
「えー めっちゃ似合うじゃ〜ん」
「え オレのためにさぁ それ着てきてくれたの? もしかして オレが好きそうだなって思って...」
「そう...かな?」
「『そうかな』?『そうカナ』? オレの名前言ってくれたの? 今 『花奈』って言ってくれたの?」
「だよねぇ そうだよねぇ 覚えてくれてんの? 嬉し〜 マジ嬉し〜」
—「花奈」って言ってるのに「オレ」て!
シュール、バロック、ニューロティック、フリーキーなかなりんのメタ視点の芸がフル炸裂です。
実際にはれなちは普段の握手会のていで普通に受け答えしているだけなのですが
相手の出方にめげずに会話をなんとか続けていこうという姿勢が「そうかな」に繋がり
続く大爆笑シークエンスを導いたわけですね。
また、ひな壇からも「コワい〜(伊藤かりん)」「すごいマシンガン(新内眞衣)」と
しっかりしたガヤも飛び、「オレの名前言ってくれたの?」のくだりでは拍手が巻き起こり、と
まさに「ステージみたい(新内)」な緩急自在のお笑い空間が完璧に成立していました。
と。
もう既に十分に長くなってますが、まだまだ半分にも達してないので
敢えて端折ることなくたっぷりとを期して次エントリに続けます。
3エントリにわたってしまいそうな楽しくもイヤな予感がしますが
「愛し愛されて」や「神算鬼謀」云々もその際にしっかりと。
